地盤改良工事の後、お盆休みで2週間近く進捗のなかった
新居建築プロジェクトですが、いよいよ工事再開。まずは大量の鉄筋が搬入され、基礎の配筋工事が行われました。地鎮祭のとき、空き地に家の形を示した紐(地縄)が張られているのを確認した際は、随分と狭い感じがしましたが、こうして細かく鉄筋が組まれた様子を見るとそれなりの広さを感じることができました。
ここまでは順調で進んできた工事でしたが、肝心の基礎コンクリート打設工程で想定外のトラブル発生。工事当日、午前中は典型的な夏の晴れ模様だったのが、午後に入って急に雨雲が増えてきました。予報では夕方から雨とのことでしたが、現場では14:30頃からゲリラ豪雨が発生。コンクリートの打設作業が完了した直後だったそうで、その後はシートで養生しながら仕上げ作業を行ったとのことですが、17時の1時間雨量が50mm近くに達するほどの記録的な集中豪雨だったため、品質面で心配が残りました。
翌日の午後、営業と工事担当者の立会いのもと現場検証を行いました。やはり豪雨の影響でコンクリート表面の養生が不十分だった箇所が散見されました。また、一部では基礎コンクリートの欠けも発生。コンクリート表面に浮き出てきたレイタンス(砂や砂利等の不純物)は全て除去するため強度や耐久性には基本的には問題がない水準とのことでしたが、基礎は家づくりで最も重要な部分なので一切の妥協は許されません。
仕事柄、同じメーカー側の立場で数百人規模の開発プロジェクトでの進捗管理・品質管理を推進していた経験もあり、実はこうしたトラブル発生時の対応は心得ています。現場検証で確認したファクトをベースにメーカー側の瑕疵の可能性を指摘し、徹底的な事実関係の報告と第三者機関による品質確保を即座に依頼しました。メーカー側は直ちに対策会議を行い、日曜日に営業と工事責任者、担当者が自宅まで訪ねて来ました。メーカーからはまず作業の見通しに甘さがあった点などについて謝罪があったうえで、工事の全面やり直しをさせて欲しいとの提案がありました。
そんな訳で、今の基礎は全て解体していったん更地に戻したうえで、鉄筋の組み工事からやり直すことに。また、スケジュールについてはもともと余裕を持って4ヶ月を見ていましたが、今後は必要に応じて一部工程では当初想定よりも工事担当者を増員することで品質を確保しながら工期を短縮し、引渡し納期は死守するとのことでした。ネットで調べるとこうした住宅の基礎工事をめぐるトラブルはかなり発生しているようですが、さすが大手の住宅メーカーは決断が速かったです。
基礎の解体工事だけでも2日間かかるとのこと、ゼロどころかマイナスからのスタートとなりますが、今度こそは細心の注意を払って必ずや素晴らしい仕事をしてくれることを期待したいと思います。せっかくの週末にこうしたやり取りをするのは心身ともに疲れますが、これも注文住宅ならではの醍醐味とも言えます(例えば悪質な建売住宅だったら、品質面での若干の不安があってもコストと期間がかさむような基礎工事の全面やり直しは行われないでしょう)。
注文住宅の建築は、施主側とメーカー(営業や現場の皆さん)と二人三脚で信頼関係を構築しながら一歩ずつ進んでいくもの。素敵なお家が完成するまでの道のりはまだまだ長いですが、一生に一度?のこの一大プロセス、せっかくなので楽しみながら最後まで完遂しようと心に誓いました。
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