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日本人で唯一、フェラーリのデザインを任されたことで有名な奥山清行さんの講演メモを読みました。80分ほどの講演で奥山さんが語った言葉がかなり忠実に記録されていて臨場感満載です。そして、この内容が凄い。 何が凄いのかというと、プロのデザイナーとして今までに手がけた作品を紹介しながら様々なエピソードが語られるのですが、単なるデザイン論に終始せず、言語論だったりワークスタイル論だったり、キャリア論だったりとテーマは幅広く展開されるところ。 1つひとつのエピソードがこれまた面白いです。ここでネタバレしたのではあまりにもったいないので、ぜひ講演メモを読んでみてくださいね。 ・フェラーリが創業55周年を記念して発売した限定車フェラーリ・エンツォのデザインが15分間で出来上がった訳 ・100年で2秒しか狂わないセイコーの電波時計(3万円)よりも3日間放置すると止まってしまうロレックス・デイトナ(150万円)の方がずっと高く売れる訳 ・メガネのフレーム1つでトヨタの車10台分の利益が確保できる訳 ・アラブ首長国連邦のアブダビで電気自動車の研究が進められている訳 ・Moon shotとは? 中でもフェラーリ・エンツォのデザインが土壇場で決まったエピソードは感動モノ。ちなみに、現在進行中の夢の注文住宅プロジェクトでは、様々なデザインコンセプトをベースに設計を重ねましたが、その中でも譲れなかった1つが「ビルトインガレージに停まっているフェラーリが書斎の窓から見えること」。実際にサイズを調べて、エンツォでも置けるような大きさで設計しました。子供の頃から憧れていたフェラーリ、しかも世界で399台しか作られなかった特別限定モデルのデザインはいったいどうやって決まったのか? 「いつ来るか分からない15分のために、常に準備をしているのがプロで、来ないかもしれないからと言って準備をしないのがアマチュア」という彼の言葉は深いです。チャンスは必ず誰にでもあるのですが、そもそもそれがチャンスだということに気づくことができない人が大半。そのチャンスを手にするためには日頃の地道な準備しかない、というのが僕のスタイルです。チャンスを信じて準備ができる人には必ずその「15分」は巡ってきます。僕も今までの人生を振り返ると、仕事でもプライベートでも大きな転機はそうして訪れています。 奥山さんのドラマチックなエピソードを読みながら、ふと思い出したのが、左遷人事にも腐らずにその時を信じて静かに、でも準備を怠らなかった広田弘毅(第32代・内閣総理大臣)が詠んだ一句、「風車、風の吹くまで昼寝かな」。表現こそ違えど、根底に流れているメッセージは同じです。長距離トラックの運転手やスティーブ・ジョブズの言葉にも通じる、このスタイルというか生き方は、かけがえのない自分の人生を生きる上でとっても大事なポイントだと思います。 さて、ところで「デザイン」とは何でしょうか?奥山さんのこの講演では、目に見える意匠という狭義の意味合い、単なるモノのデザインにとどまらない、広義のデザインの考え方について様々な事例を挙げてわかりやすく触れられています。 そのモノの背景や使われ方、前後のプロセスにまで目線を広げて、モノを含んだ一連のコト、イベント、ビジネスモデル、エコシステムといった全体のプロセスをプロデュースすることして「デザイン」を捉えることで、単なるコモディティを超えたブランド価値が生まれてくる、という考え方。この辺は講義メモを読んで頂くとして、このメインテーマ以外で奥山さんが語っている言葉の中で僕がぐっときたものを幾つかシェアしましょう。 飲み屋に行くとすごいこと言うんです。仕事終わるとすごいこと言うんです。仕事の最中は黙って何も言わないですね。黙って何も言わないくせに何も考えてないかっていうと、当てると皆さんすばらしいこと言うんです。僕はそれは卑怯だと思いまして、自分が考えていることを、その場で決められた時間の中で他の人とシェアしないのはプロとして犯罪に近いと考えています。イタリアでそれをやると二度と会議に呼ばれません。ところが日本はそれをやって、黙っている方が会議に呼ばれるという、これは悪しき慣習だと思います。 この指摘には大いに共感。欧米のビジネススクールでは、いくらペーパーテストで満点を取っても、授業で発言してクラスの議論に貢献することができなければ決してAはもらえません。少しでも意見を言いやすくする場の雰囲気作りというのも重要ですが、プロフェッショナルとしてお金をもらって仕事をしている以上は、勇気と責任を持って自分の考えをきちんと伝えることは最低限の務めだと思います。もちろん、時には勘違いや勉強不足で恥ずかしい思いをすることもありますが、そうした失敗を通じて少しずつ成長していくもの。 面白いのは日本の議論の仕方っていうのが、何かと個人攻撃になってしまうこと。これは日本の言葉の作りっていうものがどうしても目上とか目下とか、男性とか女性とか、自分の相手に対する相対的な位置を示す感情を表す言葉があるのに対して、英語とかイタリア語っていうのは非常に少ない言葉で情報の内容を的確に相手に伝える言語の作りなんです。だから、誰が何を言うかってことは重要なじゃなくて、その話の内容の方が重要だって順序になってる。(中略) この感覚、わかります。英語で話すとき、そもそもまだボキャブラリーが不足しているし慣れていないので非常に苦労しますが、明らかに英語モードの思考回路にスイッチが切り替わります。そのときは、話す内容からジェスチャーまで、日本語で話す時の自分とは別人格です。 限られた語彙を使って、いかに簡潔にかつクリアに相手に想いを伝えるか。英語では、相手との距離感を慮って配慮する表現に気を取られない分、コンテンツとロジックにより集中できます。そこでは、発言者と発言内容は区別された議論になり、どんなに若輩者でも内容に一理あればちゃんと評価してもらえるフェアな共通基盤が存在しているように思います。 僕らが今の24時間の中で、通勤という時間を費やしている時間が何時間あるかと考えて、経営者として考えると、これは無駄ですね。それを省こうと思うと、家で仕事しなさいよ、となる。仕組みがきちんとできてて、それで結果がちゃんと出せる人であれば、家で仕事をした方がよっぽど結果は出るというのは皆さんももうお気付きで、実際そうしている方というのもこの中に実際にいらっしゃると思う。 電力不足に起因する今年の節電政策に伴い、僕の勤務する会社ではフロア単位で週に1回、フロア閉鎖日があります。その日は基本的にテレワーク(在宅勤務)していますが、とても効率がいい。会社から貸与されているHDレスのThin ClientノートPC1台で全ての社内システムやファイルにアクセスでき、携帯があれば話もできます。あとは、PC上でTV会議できるインフラまで整備されれば、もはやほとんどの仕事は完了できます。節電要請がいったん落ち着いた後も、ワークスタイルを変革するせっかくの良いチャンスと捉えてこのテレワーク文化を率先して実践し、根付かせていきたいものです。 若い人が特に勘違いしているのは、自分は会社とか仕事から得るものだけ得て、一番得た時点で次のステップに移っていくのがキャリアアップである、と。実はこれ大きい間違いでして、自分が与えたものと相手からいただいたものの中で、相手にあげた方の大きい場合に、次の仕事につながります。これはアメリカとかヨーロッパの契約社会で非常に重要な考え方で、得たものよりも与えたものの方が多いことが大切なんです。それでこの人間は優秀であるという名声が広がって、きちんとしたお給料なり、それに対する対価をいただいて、次の仕事をもらうという仕組みを作るのが、実はプロとして非常に大切なこと。 このスタンス、大事ですね。土産物売り場のおばさんの言葉にもつながります。自分はプロフェッショナルとしてお金をもらうに値するだけの価値を提供しているか?そして、これからの企業経営を考えるとき、その価値とは必ずしも経済的な利益にとどまらない、という点も併せて重要だと思います。 同僚や職場、会社、あるいは社外の人々、社会に対してどれだけの貢献をし、付加価値を与えることができているか?短絡的、短期的な経済的な利益だけに惑わされずに、守るべき価値、追求するべき価値をビジョンとして掲げ、大事に守り、愚直に実践し続けることができる企業が長い目で見て生き残るエクセレントカンパニーなんだと思うのです。
by takekurakenya
| 2011-09-10 23:18
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