今日の
管理会計は、基本的なコストアロケーションの方法について電気機器メーカーの品質管理部隊のケースを使って学びました。主な学びは2点。
1.管理会計の仕組みは必ず陳腐化する
今日のケースでは電子部品の品質チェックを担当する部署のコストをどう把握するかがキーでした。この会社では、技術の進歩に伴って新しい検査機器を導入することにより検査に要する人員を削減してきました。問題は、検査の種類によって主に人間によってなされる必要があるものと、検査の大半は機械化できるものとがあること。
こうした場合、コスト把握の基準を単にlabor hour(検査に要した人員の時間)だけによっていると、機械化が進んでいる検査ほどコストの割り当てが実態よりも少なくなる(=コストが安く見える)という問題が発生します。よって、人件費と機械の運転コストとを分離した上で、labor hourとmachine hourに応じてコストをより細かく分配する必要性が出てきます。
2.コストとプライシングは別
ケースの最後では、2億円の新たな機器を導入する場合のコスト配分方法が問題になります。前提となる減価償却方法は、Double Declining Balance(定額法の2倍速での償却)です。償却期間は8年、稼働率は初年度が10%で3年目以降は60%、またその他の設置費用等を勘案して本機器導入に伴う毎年のコストを算出すると、何と初年度は$2,000/時間という結果に(8年目は$100程度まで下がる)。
これをそのまま顧客向けの価格のベースとすると、初年度の料金が必要以上に高くなってしまいます。したがって、顧客からサービスを受注するためには、機械の残存年数等を勘案してもう少しフラットなプライシングをする必要があります。
・・・今日は日本から2名キャンパスヴィジットに来ていたので、僕を含めた在校生10名ほどと一緒にランチを食べました。今年はGMATが難しくなった影響からか、1stラウンドの出願者が少なかった反面、2ndは激戦のようです。
一人でも多くの日本人が2ndで合格し、アンダーソンへの進学を決めてくれることを祈っています。