息子が玄関でなにやらゴソゴソしていました。よく見ると、靴の穴に指を入れてグリグリやってます。その靴は紐の結び目のあたりに小さな穴が空いているのですが、履く分には支障がないのでまだ捨てるにはもったいない状態です。「何やってるの?」と聞くと、
「早く靴に穴を空けるの」と言います。
それを聞いて、はっとしました。先日、旅行でラスベガスのアウトレットモールに行ったときに、息子の新しい靴を買ったのですが、まだちょっとサイズが大きかったのと、今履いている靴が2つあるので、
今の靴に穴が開いたら新しい靴を履くようにしようと話していたのでした。
この靴は、息子の大好きなスポーツカーの絵がついていて、歩くとサイドのLEDが赤く点滅します。モールで靴屋に入ったとき、息子が真っ先に自分で見つけてきた大のお気に入りの靴だったのでした。
息子「穴が開いたら新しい靴はけるでしょ。」
パパ「そこの穴は砂が入る場所じゃないからOKだよ。前に穴があいたら砂が入っちゃうから捨てようね。」
しばらくして息子を見るとまだ何かゴソゴソしてます。今度は、
つまようじを持ってきて前の部分に刺してグリグリやってます。これにはビックリ。
パパ「わざと自分で穴をあけたら駄目だよ。」
息子「だって、この靴、もうボロボロだよ。」
パパ「お前のお友達にはお金がなくて靴を履けない子もいるんだよ。」
息子「(びっくりした表情)」
パパ「もし、その子がお前の靴みたら何て言う?」
息子「ちょうだいって言う。」
パパ「そうでしょ。まだ履ける靴なんだから大事に履かないと駄目だよ。」
息子「はーい。」
あんなにこだわっていたのに、いったん納得すると、あっさりとしたものです。子供はときどき大人が想像すらしないことを思いつくものですね。しかも、当の本人は悪いことをしているという意識がないので、いたって真剣です。子供はこうした毎日のちょっとしたコミュニケーションの積み重ねで自然に学んでいくんでしょう。