なぜか昨晩、ふと思い立ってレンタルした映画版
「世界の中心で、愛をさけぶ」を観ました。去年、日本で随分と話題になっていたやつです。・・・青春、純愛、難病、愛する人の死といった、そら泣け!と言わんばかりの設定のオンパレードに圧倒されているうちに終わってしまいました。
ストーリー自体にかなり無理があってリアリティに欠けているのは別としても、もっと大事な何かが欠けている気が。それは恋愛につきもののはずの葛藤。あの作品は恋愛の綺麗な側面だけにフォーカスしたまま終わってしまうので、どうも薄っぺらい感じがしてしまいます。また、「泣ける」を売りにしたマーケティングもいかがなものでしょう。この手の作品なら
解夏の方がよほど心に沁みました。
ただ、1987年に中高生だった世代にとっては、映画の中でかかる曲を聴くだけでも忘れかけていた懐かしい思い出が蘇り、当時の記憶とストーリーをダブらせながら観る楽しさはあります。もちろん、あんなファンタジーな思い出ではありませんが。
また、高松を舞台とした映像の美しさやカメラワーク、そして森山未来と長澤まさみの自然な演技はいいですね。中学1年生からずっと東京23区暮らしの身としては、片田舎の町並み・自然・青春という組み合わせはそれだけで何だかとても憧れてしまいます。
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