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斉藤徹さんの「リブート」が面白かったので、続いて「ソーシャルシフト」も読んでみました。 本書では、ソーシャルメディアが日常生活に入り込む現代において、従来型のマスメディア的な発想でのマーケティングでは顧客の信頼は得にくくなり、ソーシャルメディアをうまく活用しながら顧客と一緒にブランドを育てていくことが重要になってくるということを多くの事例を交えながらわかりやすく解説されています。
1.顧客との接し方 本書で登場する事例は主にB to Cのケース、つまり企業と一般消費者との関係性について考察されているので、僕が携わっているB to Bのビジネスには直接的にはあてはまりにくいですが、顧客のその先には一般消費者がいるわけであり(B to B to C)、また社内コミュニケーション(経営と社員との関係性)に着目すると、こうしたソーシャルシフト的な考え方は大いに参考になります。 p.82 マッキンゼー社2001年調査では「既存顧客の維持にかかるコストを1とすると、新規顧客の獲得には5~10、遺失顧客の再獲得には50~100のコストがかかる」としている。この結果は、一度でもネガティブなレッテルが張られたブランドが再度検討リストに入るのは極めて困難で、多大なるパワーやコストが必要となるということをあらわしている。 ソーシャルメディアについて考える際に、ポイントになるのは「相手をコントロールできない」という点。従来の経営では、マーケティングはマスメディアを活用することで企業にとって都合の良いメッセージを一方的に消費者に送り届けて浸透させることが可能という発想があり、社内コミュニケーションでは経営サイドがピラミッドの頂点から末端の社員にまでヒエラルキーを通じてメッセージを伝えられるという前提がありました。 しかし、ソーシャルメディアでは1対多ではなく個人どうしが相互に連携しながら個として情報発信ができるため、原理的に情報のコントロールはできません。 もう9年も前になりますが、東京国際フォーラムにて開催された第10回ナレッジマネジメントフォーラム2008で基調講演した際に従来の社内広報と社内SNSの違いについてこんなスライドを作ってお話ししました。前者を従来型マスメディア、後者をソーシャルメディアと置き換えると基本的な構図はほとんど同じです。 311の震災のとき、マスメディアの限界とソーシャルメディアの可能性を目の当たりにしました。ソーシャルメディアの時代ではもはやお客様や社員に対して都合の良い情報だけをコントロールして届けるといのは不可能という前提で、これからの経営は今までの社内外コミュニケーションの方法を見直す必要があります。 2.社員との接し方 顧客との接し方だけではなく、これからの企業経営では社員との接し方についても見直していく必要があります。 p.311 多くの一流ブランドでは、顧客を大切にすることと社員を大切にすることを比較できない最重要課題として位置づけられており、企業理念に刻まれている。特にソーシャルメディア時代にはその傾向が顕著となるだろう。現場社員が幸せで、会社に強い愛着心を持ち、自らの判断で自律的に動ける組織。この三要素がお客様に感動を届ける最大の動力源となるからだ。社員の幸せを実現するためのポイントはいくつかあるだろう。ブランド哲学を浸透させ、素晴らしい価値観を共有すること。お客様の幸せを共有し、自社の姿勢に共感してもらうこと。オープン・リーダーシップを社内に浸透させ、社員をエンパワーメントする組織体に変革すること。社員の職務や職場に対する意向を重視し、成長意欲を阻害しないこと。そして社員の幸せと顧客の感動を真摯に追求する人事システムを構築することだ。(中略)お金ではない、同僚からの褒め言葉、感謝の言葉、感謝のイベント。そんなハッピーな体験を通じて、社員と顧客を尊ぶ社風は醸成されていくのだ。 今から12年前、同じようなことを職場の同僚と議論し、ひとつの取り組みとして「サンキューポイント」なる制度を経営に対して提案しました。その後、僕が勤務する会社ではこの仕組みが制度化されて今でも運用されています。この仕組みでは専用サイトやメールで誰でも手軽に同僚へサンキューポイントを贈ることができ、年間のポイント上位者は会社の創立記念日に表彰されます。 p.312 長期的なビジョンとなるが、これらの活動を社内に定着させ、新しい時代にふさわしい文化を醸成するために、事業部門評価、管理部門評価、社員の人事考課にまで、顧客ロイヤリティや社員ロイヤリティを組み込むことを検討する。ただしこれは副次的効果であり、成果の可否はケースバイケースだろう。特に個人評価には注意したい。(中略)安定した生活を送るための収入は人生の基礎となるものだが、プラスアルファな部分まで金銭的な報酬にする必要はない。モノからコトへ。オカネからココロへ。人事部門も力点をシフトして、あるべき社風を醸成し、社員の幸せを最大化する施策を慎重に検討すべきだろう。 僕もそうですが、ボーナスが欲しいから仕事を頑張って成果を出すというメンタリティは今どきの職場ではあまり感じません。金銭的なインセンティブよりも、お客様や同僚から感謝してもらえるような仕事がしたい、自分が手掛けている仕事が社会の役に立っていることを実感したいといったモチベーションで取り組んでいる社員が大半では。 一方で、大企業の人事システムは未だに個人の成果主義に偏っているように思います。個人の能力や成果だけでなく、チームやお客様にどれだけ貢献したかといった観点をより重視した評価の配分が必要と感じています。 また、それに報いるのも金銭的な報酬だけでなく、皆で褒めたたえる文化やより面白い仕事の機会など、社員が「この会社で働いていて良かった」と感じてもらえるような仕組みづくりをもっと工夫してくことが大切だと思います。 5年前の本ですが、本質的なメッセージは今でもまったく色あせていません。ソーシャルメディアが当たり前に存在する時代に求められる新しい企業経営のあり方について多方面から考える示唆に満ちた一冊です。
by takekurakenya
| 2017-01-22 14:04
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