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先週の経営幹部向け帰国報告会では留学の報告はそこそこに、「当社への提言」というパートに大半の時間を充てました。
ある一社員のために、副社長、経営企画部長、人事部長ほか社内のキーパーソンが集まり、1時間もの時間を割いて社員の話に耳を傾けてくれる、なんて機会はサラリーマン人生でそうそう滅多にあることではありません。ここぞとばかりに、入社以来、ずっと感じていた問題点や課題、矛盾等について存分に語り倒すことができ、相当にすっきりしました。 その提言の中でも最も強く思いを込めて経営陣に伝えたのが、社内コミュニケーションの活性化です。特に人事異動が少なく、職場のカラに閉じ込められてしまって社内人脈が限られてしまいがちな20代~30代前半の若手社員に対して、改めて自社内のユニークな同僚の存在に気づいてもらい、組織や役割を越えたコミュニケーションを始めるためのきっかけづくり、そして社員ひとりひとりが自分の会社や仕事の価値を再認識するためのきっかけづくりがしたい、という思いを強く持っています。 加えて、成果主義に基づく評価制度が年々本格化する一方で、社員は日々の仕事に追われ、忙しさの中で同僚への思いやりが薄れてきているのではないか、自分にばかり目が行き過ぎていないか、職場がギスギスしていないか。 こうした問題意識は実は経営側も十分に認識してはいるものの、会社がトップダウンで打つ施策はどうも生真面目すぎて、あるいは色々な部署との調整の末に面白みに欠けたものが多く、また現場からすると新たな作業が増えるだけという印象があります。 そこで僕が注目したアプローチは、経営からのトップダウンではなく、健全な危機意識を抱いている若手社員有志からのボトムアップによる、社員のための新たなコミュニケーションインフラづくり。一言で表現するならば、【社員限定mixiを社内で立ち上げる】という企画です。 このアイディアを実現するために、たまたま参加していた社内の経営改革WGにおいて同じチームメンバーとともに一つの施策案として検討を進めました。また、先の帰国報告会は当該WGのステアリングコミッティメンバーである経営企画部長に直接アピールできる絶好の機会と捉え、予定時間をオーバーしてこの施策案の価値や想いについて訴えました。 月曜日には当社の経営陣を前にして当該WGの最終プレゼンテーションが実施され、各チームが3ヶ月強に亘って検討した思い思いの施策案を提言しました。あとは経営の判断を待つだけ・・・。 そして、木曜日、WGのステアリングコミッティから提言の検討結果がフィードバックされました。結果は、僕らのチームの提言が見事に採用に!全8チーム中、WGメンバーによる投票、また経営陣による投票ともに最高得点を獲得。提言どおりの実施が経営から許されたのは僕らのチームだけでした。 初めは個人的なちょっとした思いからスタートしたこの企画でしたが、経営改革WGで思いを同じくする同志にめぐりあい、また社内SNSのトップランナーと不思議な縁で知り合い、遂には経営陣を動かして新しいムーブメントを起こすためのスタートラインにまでようやく辿りつくことができました。 このWG活動は自分の仕事の合間や週末の時間を使って実施してきた社内ボランティアであり、いくらやったところで人事考課には何の影響もない活動ではありますが、ここまでやってこれたのはただ単に上司や会社の愚痴を言うのではなく、自分達の力でより楽しく仕事ができる環境にしたい、というメンバーの強い想いがあってこそ。 とは言え、まだ素案がオーソライズされただけであり、今後は詳細を詰めて経営会議に付議することが求められています。この年末年始にじっくり寝かせて戦略を練りつつ、絵に描いた餅にだけはならぬよう、初心を忘れずに必ずや実現させたいと思っています。 「何事も想いの強さに比例して結果もついてくる」という信念に立ち返り、社内SNSのリリースのその日まで急な上り坂を楽しみながら一歩ずつ上っていきたいと思います。 【追記】 この後、ついに社長以下全役員の賛同を得て、社内SNS実現に向けて一気に加速しました。
by takekurakenya
| 2005-12-23 23:13
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