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月刊【サーカス】CIRCUSの2012年5月号(4/4発売)の特集「チャンスが広がるSNSの利用法」にて、社内SNS(Nexti)が紹介されました。5年ほど前に、DIMEやSPA!といった一般誌で記事にして頂いたことがありましたが、当時はまだ「イロモノ」的な扱いでした。ようやく時代が追いついた感はありますが、「当たり前の社内インフラ」として定着しているかと問われればまだまだ道半ばというのが実感です。 本誌では、「年齢や役職を越えて情報が行き交う」との見出しで、「コミュニケーションツールとして社内SNSを取り入れる企業が増える今、NTTデータは社内SNSの先駆者かつ、数少ない成功事例として知られる」と続いて、1ページを割いて記事にして頂きました。特に、今回の記事では、「Thank you ポイント機能」についても触れて頂けたのが嬉しかったです。 質問に答えてもらった際などの「ありがとう」の気持ちをポイントでやり取り。多くのポイントを得た人は年間で一度、社長から表彰される。「普段は目立たなくても皆にリスペクトされる、縁の下の力持ちにスポットを当てる機能ですね」 ![]() ところで、最近はインタビュー後にライターの方が自ら持参したデジカメでスナップを撮影するケースが大半である中、今回は編集部の方、ライターの方に加えて、プロのカメラマンの方までお越し頂いて、パラボラアンテナのような組み立て式のフラッシュと本格的なカメラでバシバシと撮影して頂きました。なお、写真では右手が見にくいですが、よく見ると結構いい感じで大きなろくろを回しています。 ●今は何位かな? 先日、社内SNS(Nexti)について取材を受けた内容が月刊 広報会議の2012年4月号の特集「社員が動く、社内が変わる 実践インナーコミュニケーション」のケーススタディとして掲載されました。実は、同誌には2009年12月号でも取材して頂いており、今回は2回目。見出しは、ずばり「SNSの一番のサポーターは、経営トップ」でした。予定時間をオーバーして盛り上がったインタビューでしたが、記事も見開き2ページも割いて頂き、丁寧にポイントを紹介して頂けました。 「トップの姿勢が社員への普及を促す」 ![]() 2009年の10月に「社内SNSは経営の健全度を示すリトマス試験紙」と題したエントリを書いた頃から、ソーシャルメディアを社内コミュニケーションのツールとして活用する際に欠かせない要素として「経営トップのコミットメント」の重要性について特に意識するようになりました。そんな折、2010年5月に社長と交わしたメッセージのやり取りをベースに「社内SNSは文明ではなく文化だ」を書き、ソーシャルメディアの社内活用に際しては経営トップのコミットが不可欠であることを確信しました。 当たり前インフラとして社内SNSを社内に根付かせていくためには、立ち上げ当初から一貫して徹底してきた利用者目線を忘れないようにしつつも、経営者視点からみた「場」としての価値や位置づけについても思いを馳せながら、両者にとってかけがえのない場として育てていけるようにすることが重要と考えています。 ●今は何位かな? 社内SNS(Nexti)の取り組みがテレビ東京の番組で紹介されることになりました。・日時: 2012/3/28(水) 15:35-16:00 ・番組: テレビ東京 Mプラス Express トップランチというコーナーでNTTデータの山下社長が今後の経営戦略等を話す中で、現在の取り組みのひとつとしてNextiについても触れて頂けたとのこと。また、社内SNSが単なるオンライン上だけではなく、リアルな場でも活用されている事例として、先日、僕が企画・開催した「社内SNS」フォーラムを一緒に手伝ってくれた仲間との反省会の様子もちょぴっとだけ取材して頂きました。 というのも、実はこの「社内SNS」フォーラムは、本業とは全く関係ないイベントゆえ、僕ひとりではとても企画・開催できなかったので、Nexti上の「プロボノでシゴタノ!」というコミュニティで募った賛同メンバーと一緒に作り上げたのでした。このコミュニティは、会社で与えられた仕事をするのは当たり前として、もっと社外に出て、様々な人たちと関わりながらより楽しく成長できる機会を皆でシェアしていきたいという思いで去年立ち上げたもの。 3/7の「社内SNS」フォーラムについてこのコミュニティで呼びかけたところ、3社のグループ会社の方を含む9名の方々が手を挙げてくれました。(昨年秋に開催したEGM Summit 2011 Autumnもこのコミュニティから10名ほどの人たちが賛同して手伝ってくれました。) この9名のメンバーは所属会社はもちろん、勤務地や職種、組織、性別もバラバラ。世代、役職も新入社員から部長までバラエティーに富んだメンバーが集まりましたが、このコミュニティがなければ、恐らく出会うこともなかった人たちです。たまたまこのイベントの趣旨に賛同してくれたという共通点だけでNexti上で集い、ほとんど社内SNS上だけで事前準備・連絡を済ませました。 金曜日にちょうどこのメンバーで反省会&打ち上げを企画していた折、広報部から「Nextiをリアルな場でも活用している事例」の取材依頼があったのでカメラに来て頂くことに。さすがに居酒屋の打ち上げ模様はアレなので、会議室での反省会の様子を取材頂きました。といっても、5分程度のちょっとしたコーナーで社長インタビューが大半であり、僕らの反省会シーンは数秒のカットを幾つか撮られただけですので、もし番組内で2,3秒映ればラッキーといったところです。本当はこうしたコミュニティの背景等も紹介してもらえると良かったのですが、今回は時間の都合で個別インタビューもなし。 4年ほど前に、このブログで「これからは会社や組織や役職ではなく、一人の個人として何を考え、どう行動するかが問われる時代になると直感し、そうしたパラダイムシフトのきっかけづくりを意識している」と書きましたが、こうしたプロボノ活動の立ち上げもまさに同じ想いから来ています。組織や肩書を超えて、個として情報発信しながら、時には企業の壁をも超えて様々な価値観を持った人々と交流を深めることで個を磨く。そうした自律的な個を多く抱えることができる組織のマネジメントがいま問われていると思っています。 ●今は何位かな?
各社にて社内SNSを企画・運営している皆さんを豊洲INFORIUMにお招きして、3/7(水)に「社内SNS」フォーラムを開催しました。
以前から、今まで社内SNS関連で交流してきた皆さんを一同に介して、社内SNSを企画・運営する中の人どうしで悩みや解決策を共有できるようなイベントができたらいいなぁとは思っていたのですが、本業の忙しさからついつい後回しにしていたいのでした。そんなある日、たまたま楽天のよしおかさんとyammer上の社内twitter研究会のスレッドで雑談していたときに本企画案について書いたところ、よしおかさんからも「ぜひ++」とのコメントを頂き、背中を押してもらったのでした。 NTTデータで社内SNS(Nexti)の運営を始めてから、この4月で6年になります。その間、様々な会社や省庁、自治体、大学等からNextiの噂を聞きつけてNTTデータまでお越しになって意見交換した方々は100名を軽く超えています。そんな方々に向けてとりあえずBCCメールで声をかけてみました。 みなさまお世話になっております。 すると、思いがけず数日の間に20社、30名を超える方々から参加要望を頂き、実施することに。もともとは20名くらいでこじんまりとやるつもりの軽いノリで企画していたので、あまり大人数にならないよう、EGMフォーラムと社内Twitter研究会のメンバー限りでクローズドに周知。それでも、オープンイベントでないにも関わらず、結果的には30数社から60名ほどの皆さんが集まるイベントになりました。 そこで、さっそくNextiの「プロボノ」コミュニティで本イベントの賛同者を募ったところ、すぐに10名弱の同僚が手を挙げてくれました。うち数名の方と一緒にランチミーティングを1回開催し、あとはNexti上に作ったコミュニティで準備作業を進めていくことに。一方、EGMフォーラムでも同様にヘルプ!をお願いしたらすぐに数人の方々が快諾してくれて、さっそくyouRoom上に部屋を作りました。 ところが、イベント一週間前になって急遽、イベント前日までミャンマーに出張することになり、最後の重要な準備期間に日本にいれない、しかも通信インフラが未整備の同国ゆえに携帯電話も繋がらないという事態に。本当はもう何日かのタスクでしたが、さすがに言いだしっぺの僕が不在のイベントという訳にはいかないので火曜日までという条件でミャンマーへ飛びました。 そんな中、日本のプロボノチームの皆さんは各自が自律的に準備作業を進めてくれました。特に今回素晴らしかったのは、メールや電話はほとんど使わずに、このNextiとyouRoom上のそれぞれの部屋でオンラインだけでイベント準備作業の大半が完了したこと。これはボランティアでお手伝いを買って出てくれた皆さんの志の高さと行動力、そして普段からソーシャルメディアを使いこなしている皆さんだからこそというソーシャルメディアリテラシーの高さによるところが大きかったと思います。 当日は出張疲れと寝不足、風邪気味で最悪のコンディションでしたが、気合を入れてイベントに突入。前半は各社の取り組み紹介でしたが、30社×3分でも1時間半です。実際は3分では収まらない会社もあるでしょうし、PPTスライドの入れ替え等を考えるとタイムマネジメントが大変。そこでストップウォッチで3分を計測して速やかにバトンタッチという相当厳しい体制で臨みました。結果的には皆さん素晴らしくプレゼンをまとめて下さったおかげでオンスケで完了。ほとんどは初対面の中、こうした協調性を見せるあたり、さすがJapanese qualityということで感動しました。 ![]() 今回、事前に簡単なアンケートを準備して各社に回答頂きました。28社の方々が回答してくれたのですが、その分析で興味深かったのが投稿率と運用年数の相関。投稿率=1日の日記などの投稿数/社内SNS利用者数としたときに、開始して半年程度のうちは50%程度と非常に高い数値となっていますが、1年半もすると10%を切る程度で、それ以降は5%に満たない水準に。 ![]() 全社員分のアカウントを作っている会社では投稿率は低くなりがちだったり、同じヘビーユーザーが一日に何件も投稿するケースもあったりするので、なかなか一概には言えませんが、ざっと見た限りでは「クリックするだけの人が大多数で自ら情報発信できる人は一握り」と言えます。もともと僕の感覚では、いわゆるパレートの法則、2:8の法則が本ケースにも当てはまるように感じていて、例えば社内SNSのアクティブユーザーはせいぜい2割程度、しかも情報発信できる人は更にそのうちの2割程度、つまり全ユーザーの4%程度という印象でしたが、今回のアンケート結果も概ねそんな感じでした。 続いて後半は、各社のお悩み相談コーナー。事前に各社に提出して頂いたアンケートに基づいて、各社の社内SNS企画・運営にまつわる悩みを皆で解決しようという企画です。実はどんな悩みが寄せられたのかを事前に確認したかったのですが、そんな時間もないまま本番へ。投影されたスライドを読み上げながら、その悩みを書いてくれた方に前に出てきてもらって会場の皆さんとのオープンディスカッションをファシリテートしました。さすがに2時間立ちっぱなしの体力もなく、座らせてもらって何とか2時間、ファシリテーション終了。 ![]() その後、第二部(懇親会)はプロボノメンバーにお任せして、ひたすら呑んで食べて喋って楽しい時間。最後の締めの挨拶まで無事に終えて、ほっと一息、やっと肩の荷が降りたのでした。そんな訳で、相変わらずの思いつき企画にしては大掛かりなイベントになりましたが、プロボノメンバーそして参加者のみなさんのおかげで何とか無事に盛会とすることができました。どうもありがとうござました。もうヘロヘロでしたが、ほんわかと充実感溢れる楽しいイベントでした。 ■事前アンケート集計・分析やタイムキーパーとして大活躍頂いた八田さんの感想メモ ●今は何位かな?
この秋、ソーシャルメディアの企業内での活用に関して講演を2つ実施しました。
1.グループCIO交流会 (2011/10/7) 各社のIT戦略子会社の経営者の方々を対象に(社)IT協会が主催しているグループCIO交流会の第4回「ソーシャルメディアと社内コミュニケーション革新」において、「ソーシャルテクノロジーの活用と組織活性化 ~社内SNSの使われ方とその成果」と題した講演を実施しました。 当日のもう一枠の講演は、Sonic Garden社長の倉貫さんと同社副社長の藤原さん。お二人ともEGMフォーラムで一緒に活動している仲間なので終始リラックスした雰囲気で助かりました。年齢的にぐっとシニアな経営者の方々を前にしてお話する機会は貴重な体験でしたが、ことソーシャルメディア界隈では我々の方が経験値があります。実体験に基づいた生々しい講演ができました。 2.IT戦略年次総会 (2011/11/7) 誰もが知っているグローバル食品メーカーのAnnual eventに講師としてお呼び頂き、講演してきました。復興支援も兼ねて、あえて宮城の松島海岸にて実施。全国各地にある地域会社同士を結び、人的なネットワークを補完するツールとして社内SNSにご興味を持たれていました。 ![]() ![]() ![]() ちなみに、僕が講演を受ける際に一貫しているスタンスは、社内でSNSを企画・運営してきた者として、あくまでユーザーサイドに立ったお話をする、ということ。これをビジネスに仕立てることもできますが、それをしてしまうと「営業」になってしまうので僕は一切、ビジネスとは切り離して、当社のプレゼンス向上に資する目的で活動しています。今回は僕の勤務先の大事なお客様ということもあり、営業が2名随行しましたが、彼らにとってはお客様幹部とゆっくり意見交換ができる絶好の機会になったと思います。 今年に入り、映画「ソーシャルネットワーク」の公開やチュニジア・エジプトでの反政府運動、そして3.11といった流れの中でソーシャルメディアに対する認知度はぐっと高まってきています。社内SNSも同様に関心が高く、日本を代表する自動車メーカー、銀行、電機メーカー、テレビ局といった大企業の方々や官公庁の方々に至るまで、様々な方々が当社の社内SNS(Nexti)について噂を聞きつけて毎月のように訪ねていらっしゃいます。 先日のEGMサミット2011 Autumn「EGM × フューチャーセンター ~公私混合時代の新しいワークスタイル~」でも触れましたが、日本の企業や団体がいよいよ今までの仕事のやり方の延長では限界に来ていることに気づき、ワークスタイルの変革に取り組む必然性に直面し始めている機運を感じます。社内SNSの活用は単なる1つの打ち手に過ぎませんが、こうしたツールが根付くような企業文化に変えていくことが今後の企業経営に欠かせない重要な課題だとつくづく実感する日々です。 ●今は何位かな?
10/28(金)はEGMサミット2011 Autumn「EGM × フューチャーセンター ~公私混合時代の新しいワークスタイル~」を開催しました。春ごろにアイディアを思いついてから構想(妄想?)3ヶ月くらい、EGMフォーラムの各社メンバーとNTTデータの有志メンバーとでそれぞれ役割分担しながら、えいやっと準備して開催まで何とか漕ぎ着けた感じ。終わってみれば、スタッフ含め100名を超える参加者が集い、知り合い、それぞれの想いを交換し合う熱気に溢れたイベントとなりました。ここで、忘れないうちに今回のイベントを仕掛けた想いや狙いについてメモしておきます。
![]() 1.イベントの狙い 今回のイベントの着想は、EGMフォーラムの月次勉強会(クローズドイベント)で「公私混合」についてミニプレゼンしたり、「フューチャーセンター」をテーマに識者を呼んで勉強会を開催したりするなかで、「公私混合」的なワーキングスタイルへの変革という時代の大きな流れとEGM(※)、そしてフューチャーセンターというキーワードが僕の中でビビっと化学反応を起こしたのがきっかけ。これはファクトとロジックからなる左脳的な思考の帰結というよりは、そういう解釈を待たずして右脳が「これ、やろうよ!」と僕に語りかけた感じでした。 ※EGM: Employee Generated Mediaの略で、社内SNS等、企業の社員自らの情報発信により生成されるメディアの総称。 社会のパラダイム変化としての公私混合時代の到来については、『あなたの中の「変える」チカラ』(ダイヤモンド社刊)に詳しいのでここでの説明は割愛しますが(ダイヤモンドオンラインのこの記事もお勧めです)、こうした新しい働き方、ワーキングスタイル変革の中で、社内SNSに代表されるようなEGM的な場、そしてフューチャーセンター的な場の存在意義がいよいよ高まってきていることを直感した訳です。EGMはWebツール的なアプローチや人と人とが出会い関係性を構築、深めていくことにより主眼を置いているのに対して、フューチャーセンターはface to faceな場を設けた上で取り扱う問題意識やテーマそのものの設定(問いの立て方)とその問題解決によりフォーカスしている点が少し違っているのではないか。しかし、EGMもフューチャーセンターも突き詰めれば、人と人との出会いを設定し、そのインタラクションから生まれる可能性に価値を見出す仕掛けであるという点で基本的な考え方は同じものであるはず。 一方、EGMな世界はどちらかというとITリテラシーが高い人達をearly adopterとして、IT業界を起点として主に社内コミュニケーションの活性化をミッションとしている広報部門やシステム部門が中心になってドライブしているのに対して、フューチャーセンター的な営みは「対話」手法で社員の意識改革やイノベーションを生みだす仕組みづくりの一環で業界関わらず人事・総務・経営企画的な部門やR&D部門を中心に関心が持たれているように感じました。つまり、それぞれ根本的には共通的な認識を持ったイニシアチブなのに違った種類の人たちが個別に活動しているのがもったいない!という想い。 じゃあ、「公私混合」時代に求められる新しい働き方の例としてEGMとフューチャーセンターをテーマにイベントを企画して、今まであまり交流のなかったEGM界隈の人たちとフューチャーセンター界隈の人たちを引き合わせれば面白いじゃん!というのが今回のイベントに向かう僕のモチベーションでした。 2.イベントのデザイン こうした想いをベースに、さてどんなイベントにしたものか。まず考えたのは、働き方や会社のあり方が大きく変わり始めているという予感、「公私混合」的な時代の到来とこうした時代に求められる経営観について参加者の皆さんと理解を深めたいということ。EGMにせよフューチャーセンターにせよ、企業内でこうした取り組みを仕掛けて推進して浸透させていくためには経営の理解・共感を得ることが必須です。5年間ほど社内SNSを推進する傍らで様々な企業や団体の方々と意見交換を重ねてきましたが、「でも、うちの会社のトップは頭が固いから、どう説明したってわかってもらえないよな」という社員の声を何度も耳にしてきました。 そんな方々も含めて、「世の中は静かに少しずつ変わり始めているよ!」というメッセージを伝えたい。そのためには、2005年の秋に僕がこうした活動を始めたきっかけを作ってくれ、その後もずっとサポートし続けてきてくれている、当時の副社長、今の社長の山下さんにご登壇頂き、直接、会場の皆さんに語りかけてもらうのがベストだろうと考えました。そこで、社内SNSで「講演してください!」とメールしたところ、すぐにOKの返事を頂けました。いきなり、社長の出番が決まってしまった以上、もう後にはひけません。せっかくですから30人、50人ではなく、100人くらい集めたオープンなイベントにしたい。そして、単なる一方通行の受身なイベントではなく、新しい時代の到来を感じてもらえるような参加型のイベントにしたい。さて、どうしよう? 当初は、まず基調講演として山下さんにお話し頂き、続いてEGMとフューチャーセンターの2つをテーマにパネルディスカッションを2本やろうと思っていました。しかし、いきなり社長の話では場が固くなってしまうだろう、平日15時からのイベントなので出足が悪いだろうといったことを考えていく中、あえて山下さんの出番を真ん中に持っていき、その前に「公私混合」をテーマにしたミニワールドカフェをやることを思いつきました。狙いは、ワールドカフェという手法の可能性を参加者に体験してもらうこと、自分の頭で考えアウトプットしてもらうこと、自分なりの問題意識を持ってもらった上で山下さんの話を聴いてもらうこと、そして盛り上がっている場を山下さんにも感じてもらったうえで講演してもらうこと。ワールドカフェといえば、毎月、数十名規模のワールドカフェを企画・開催しているNECマグナスの田口さん、ということでお願いしたところ快諾頂けました。 そして、フューチャーセンターのパネルディスカッション。ただ、いきなり「フューチャーセンター」と言われても今回のイベント参加者の大半は予備知識がほとんどない状況ですので、まずは簡単に「フューチャーセンターとは?」についてミニプレゼンして頂く必要があると思いました。そこで、まず思い浮かんだのが日本におけるフューチャーセンター実践・普及の旗振り役をされている富士ゼロックスKDIの野村さん。彼とは、何年か前に東京海上日動システムズさんの社内イベントに呼んで頂いた際に出会って以来のお付き合いで、EGMフォーラムの勉強会でも同様な講演をして頂いたのでした。 続いて、パネルディスカッションのパネリスト。ここはリスペクターズを一緒に立ち上げ、今はフューチャーセンターを一緒に模索している角谷さんに相談して、各社にてフューチャーセンター的な取り組みを推進していらっしゃる面々にお願いすることに。現時点における日本での企業発フューチャーセンター推進の第一人者の皆さんにご登壇を快諾頂けました。肝心のパネルのモデレータですが、ここは言いだしっぺである僕がやることに。半年ほど前に初めてフューチャーセンターというキーワードを耳にしてから色々と読んだり、聞いたり、体験したりしてきましたが、今回はまずは初級編ということで、会場の皆さんを代表して「フューチャーセンターって何だろう?」という素朴な質問を投げかけ、少しでも身近なものとしてフューチャーセンターを感じてもらい、興味を持ってもらうことを目的に設定しました。 3.イベントの準備 こうして、イベントの概要は固まってきたのですが、とにかく時間がない!本業ではこんな時に限って突発的なものも含めて海外出張が連続して日に100通ほどのメールがたまる一方、プライベートでは夢の注文住宅プロジェクトが本格化する中で決めることが続出。EGMメンバーもみな本業を抱えた中でプロボノ活動として参加しているのでなかなか集まって意識合わせするタイミングもない。一方で今回は会場としてNTTデータのINFORIUMを提供することになったため、会場提供者としての各種準備も発生。 そこで、社内SNSを使ってコミュニティを立ち上げて本イベント骨子を掲げ、ボランティアでイベントの運営を手伝ってくれるプロボノ社員を募集しました。すると、10名ほどの方が手を挙げてくれました。これには本当に感謝で、このために僕は社内SNSを今までやってきたのでは、と思えるほど嬉しかったです。でも彼らも同様に本業を抱えるプロボノメンバーで時間がない。そこで、youRoomを最大限に活用してEGMメンバーとNTTデータの有志メンバーがオンライン上で情報共有&準備を進めていきました。 振り返ると、EGMメンバーとNTTデータの有志メンバーが対面で意識合わせしたのは会場下見を兼ねて集まった1回のみ。あとはyouRoom、メール、電話といったツールでカバーしました。特にEGMメンバーはサミットは3回目ということもあり、今まで実地経験で積み上げてきたイベント開催ノウハウを最大限に発揮して、それぞれ広報係、受付係、会場係、懇親会係、進行係といった役割で準備を進めました。各社でEGMを企画・推進しているメンバー、そして日本を代表するITベンダーのプロボノメンバーということだけあり、オンラインツールを上手に活用することで、これだけの大きな、しかも非営利のイベント(つまり皆プロボノ活動として参画)をこれだけ効率的に準備することができたのだと思います。感動そして感謝。 4.イベントの様子 今回はこくちーずを使ってイベントの告知・集客を実施しましたが、結果的には2週間ほどであっという間に100人の定員が埋まってしまったうえ、どうしても参加したいというキャンセル待ちの方々が10名弱発生してしまいました。経験上、この手のイベントの歩留まりは7-8割程度で当日のドタキャンや無断キャンセルが多いもの。何名かはキャンセルが出たものの、最後まで繰り上げることができなかった方も出てしまったのは残念でしたが、当日の参加率も高く、最終的な歩留まりは9割程度まで高まっていたように感じました。同様に平日午後に開催したEGMサミット2011 Summerでは、開始時点では座席が半分程度しか埋まらず徐々に参加者が増えていきましたが、今回は15時の開始時点でほぼ座席が埋まりました。 (1)ワールドカフェ 冒頭にEGMフォーラム主査の福岡さんから『EGM×フューチャーセンター×公私混合』と題したミニプレゼン。ここで、一見すると関係のなさそうな3つのキーワードの関係性について簡単にご紹介頂きました。そして、一気にワールドカフェに突入。田口さんの見事なファシリテーションで、45分という非常に限られた時間のなか、「公私混合」をテーマにした2ラウンドのミニワールドカフェを開催。 ![]() ![]() ![]() 田口さん曰く「様々な制約があるミニ版だからこそ、特に初めてワールドカフェを体験する方々にがっかりしてもらうことのないよう、しっかり準備して臨みたい」とのことで、テーマ選定から会場の椅子レイアウト検討、模造紙、ペン、ポストイット、イーゼルといった小道具の調達に至るまで、最後まで細部までこだわっていました。表には見えない、こうした細やかな配慮があったからこそ、イベント冒頭からあれだけの熱量を会場で発生させることに成功したのだと思います。 (2)基調講演『脳業社会の働き方~ 貢献力と公私混合~』 このワールドカフェの最後10分ほどは実は山下さんに会場の端から見てもらっていました。少しでも会場の熱気と、ワールドカフェから出てきたキーワードに触れてもらい、その流れに乗って講演してもらいたいという狙いから、少し早めに会場入りしてもらえるようお願いしておいたのでした。こうして場のポジティブな雰囲気に包まれた状態で山下さん登場。僕が今回、あえて山下さんに声をかけた一番の想いは、「世界で5万人超の社員を抱える企業グループの経営トップが語る、新しい企業経営のあり方」について、そしてそのキーワードとしての「貢献力」という見方について、山下さんならではの経験から語られる想い、メッセージをぜひ社外の方々にも直接届けたいということでした。 僕は社内SNSの企画・推進を通じて数年間、山下さんの言動に触れる中で、「この人はこうした新しい経営のあり方、ポテンシャルについて単なるうわべっつらだけではなく、腹の底から信じているんだな」と感じる局面が何度かありました。例えば、去年の春に社内SNS上で交わしたメッセージで示唆頂いた「社内SNSは文明ではなく文化」というフレーズ。これも僕ひとりで味わうにはあまりにもったいないという想いから、山下さんの了解を頂いたうえで社外で広く紹介してきたもの。今年の春に出版された山下さんの著書「貢献力の経営」は、こうした山下さんの経営観を整理した集大成とも言える本ですが、きっと活字だけでは伝わらない、山下さんの口から発せられる言葉でハートに響くものがあるはずで、それを今回のイベントで存分に語り倒して頂くことで会場の皆さんに新しい時代の変化を感じ取ってもらいたいと思ったのです。また、今回の講演で僕がこだわったのがQ&Aセッション。いつもは同じような話を1時間半程度の枠で話しているとのことでしたが、今回はプログラム構成上、Q&Aの時間を除くと50分程度で話して頂きたい、という無理をお願いしました。山下さんにも事前のレビュー(2回)でQ&Aの時間を取って頂けるよう、しつこく念押ししました。なぜならば、山下さんの話をただ聴いてもらうだけではなく、会場の皆さんと少しでもインタラクティブな対話ができるような場にしたい、という想いがあったから。そして、事前準備ができないアドリブのQ&Aセッションにこそ、山下さんの人間味が溢れ出ることで、より一層、メッセージが強く伝わることに期待したのです。主催のEGMフォーラムメンバーからは「変な質問が出てきても制御できないリスクがあるからQ&Aは危ないのでは」という意見もあり、確かに企画した僕としてはそういうリスクも感じない訳ではありませんでしたが、その辺もひっくるめて山下さんなら何とかしてくれるはず、という直感を信じました。 ![]() 実際には、いつになく反応の良い聴衆に乗せられる格好で、山下さんもどんどん饒舌になっていき、用意したスライドが全然進みません。ある程度は予想していたとは言え、明らかに時間オーバーな展開。秘書の方に次の予定を確認したところ、少し位は大丈夫とのことでしたが、盛り上がっているのは嬉しい反面、クロージングに向けて内心ヒヤヒヤでした。結局、プレゼンが終わった時点で既に予定時刻を過ぎていましたが、初志貫徹で思い切って質問を受け付けることに。すると、さっと会場から手が挙がり、ある方からの質問を受けました。これがまたいい質問だったので、山下さんもぐっと引き込まれて回答というより語りかけるような展開に。その1問のQ&Aだけで10分かかりましたが何とかギリギリでまとめて講演は無事終了。 イベント後の懇親会ではたくさんの方々から「山下さんの講演が良かった!」という声を聞きました。平日の昼間に開催された今回のイベントにあえて貴重な時間を割いて来て下さった皆様は、相当に問題意識が高く、時代の変化に敏感な方々だと思います。こうした方々から共感してもらえたことが僕は非常に嬉しかったです。 ■参加者のtweetから抜粋 「企業は社会から人材を借りている。だからこれの有効活用が重要なのだ、と。 金融でなく人的資本。会社の一番の資本は人だ、金じゃないと山下社長。いいね。」 「笑いが起こる講演はいいなぁ。」 「こんな冴えてる感じの人だったのか。羨ましいね。」 「こんな風に自分の言葉で自分で語れる経営者は良いね。」 「ROIの問題ではない。 山下社長ブラボー」 「データの山下社長は想像以上に人間味があって、講演も改めて考えさせるものが多々あった。」 「山下社長への質問時間を独占して済みません! 理由はともかく土下座します<(_ _)>!!」 →「いやいや、あれは山下さんが悪いw な~んて!」 (3)パネルディスカッション「フューチャーセンターって?」 山下さん講演が何とか無事に終了し、ほっと息をつきたいところでしたが、その直後に控えていたのが野村さんによるミニプレゼン「フューチャーセンター: 未来のステークホルダーとの創発場」、そして僕のモデレーションによるパネルディスカッション。あれだけ盛り上がった山下さんの講演後でしたが、野村さんはいつもの調子で冗談を交えながら時に会場に熱く語りかけながらテーマを一気にフューチャーセンターにギアチェンジ、あっという間の充実した10分間でした。さて、続いてのパネルディスカッション、パネラーであるフューチャーセンターの第一人者達と100人超の熱気溢れる聴衆の方々を前にして、さあこれから1時間半、どんなパネルになることやらという感じで、さすがにこの時ばかりは会場から逃げ出したい気持ちで心が折れそうな瞬間でした。 しかし、そうとも言っていられない状況の中、パネル開始。昨年のEGMサミット2010 Summerで初めてパネルディスカッションのモデレータという役をやって以来、パネルモデレータは2回目でしたが、今回も前回同様に事前のミーティングはなしのぶっつけ本番にこだわりました。今までパネラーとして色々な場で登壇したことはありましたが、大抵は事前に詳細な質問項目と大まかな役割分担が示されます。ただ、これだとライブ感がなく、予定調和的で面白くない。そこで、今回も開演30分前に簡単な自己紹介&顔合わせをしたのみで臨みました。 ![]() こちらも社長講演のQ&Aセッションと同じく、何が飛び出すか想定できない中での展開です。先にも書いたとおり、今回はフューチャーセンター初心者が大半でしたので、「そもそもフューチャーセンターって何?」ということと、「フューチャーセンターの可能性」の2点に絞って質問を投げかけていきました。モデレータという役割でこれだけの先駆者を相手に聞きたいことを真正面から聞ける機会はまずないだろうということで、僕としてはまず開き直ってとにかく自分が今まで感じていた素朴な疑問や会場の皆さんがきっと感じるであろう質問をひとつずつパネラーに問いかけることに専念。パネラーの方々からすると、今更そんなことから聞くのか?という思いもあったでしょうが、皆さん、それぞれの立場から真摯に熱く語って頂き、本当に助けられました。 それでも後で参加者の方々の声を聴くと、「何となくコンセプトはわかったけど、まだモヤモヤしている」という方も多かったです。一方で、「新しい問題解決の場、手法として、これからの時代に不可欠なもの」としてフューチャーセンターの可能性に気づき、自分も何かやってみようと感じた方々も多くいらっしゃったようです。 ■参加者のtweetから抜粋 「期待がなけれは変化は起こらない。自分たちが掲げたソーシャル・グッドの大きさが、未来のステークホルダーを生み出すーーと、自分なりに野村さんの言葉をまとめてみた。」 「KDI野村さんの「提案するのではなく、自分でやる。それができる人になるかどうか」は良かったですね。」 「フューチャーセンターてのは、ある意味予定調和を裏切るための「いたずら」「くすぐり」か。私的には、小さな「旅」だな。いい日旅立ち。」 「今日はたくさん心に残り整理しきれませんが、KEYWORDとしては、 フューチャーセンターは総合芸術だということに、思い入れを感じた。 人事制度にCDPどういう貢献をしてきたかをプラットフォームとして取り入れる。」 「「EGM+フューチャーセンター」がこれほどまでも盛り上がったのは、必然。「個人のビジョン」が社会を引っ張る時代。そのためのメディアと場が、ようやく準備が整った。さぁ、新しいメディアと場で、会社も社会も変えていこうぜ。」 5.まとめ イベント直後にtweetした以下の140文字に凝縮されているように、とにかく大変でしたが、それを大幅に上回って楽しかったです。そして、勉強になりました。 EGMサミットAutumn、海外出張や講演の傍らで走りながら構想、勢いで社長に社内SNSで講演依頼したら即OK、有志集めながらロジやパネル考えて、当日は社長やパネラーはやはり制御不能、1問10分のQA、ぶっつけ本番のパネルのモデラー。持てる力は出し切った。楽しかった! #egms ![]() イベント当日の第二部(懇親会)にて、乾杯のご挨拶の中でお話したことですが、 ご多忙のなか手弁当で快くご登壇頂いた、ワールドカフェモデレータの田口さん、基調講演の山下さん、フューチャーセンターパネラーのKDI野村さん、東京海上日動システムズの岩井さん、横河電機の伊原木さん、NTTデータ経営研究所の櫻井さん、EGMフォーラムの八田さん、 それから率先して貢献力を発揮しながら各種会場準備を進めてくれたNTTデータの有志プロボノチームの皆さん、会場のINFORIUMスタッフの皆さん、広報部の皆さん、社長秘書の中村さん、一緒に考えてくれた角谷さん、 そしてイベントの様々な局面で支えて頂いたEGMフォーラムメンバーの皆さん、 最後に平日昼間の開催にも関わらず会場に来て頂いてイベントを盛り上げて頂いた全ての皆さんに、改めてお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。 このモーメンタムを大事にして、それぞれの持ち場で自分ができることから1つずつ始めていきましょう! ■参考: 参加者の皆さんからのフィードバック Pachiさん 「EGM×フューチャーセンター」は「想い×対話×気づき」 PachiチョイスのTweetまとめ 八田さん EGMとFCがやっぱり似てるわけ。(EGMサミットAutumnを終えて) 杉浦さん 新しい未来に向けて~EGMサミット2011 Autumn参加報告 堺さん つながりが、想いを育み、行動を呼ぶ ~ EGMサミット2011 Autumn 語録集 ●今は何位かな? 10/28(金)に豊洲イノベーションセンタINFORIUMにて「EGM × フューチャーセンター ~ 公私混合時代の新しいワークスタイル ~」と題したオープンイベント(無料)を開催します。これは僕が参加しているEGMフォーラムにて企画・運営するもので、EGM(※)と最近よく耳にする「フューチャーセンター」をテーマに両者の関係性や可能性について日本を代表するキーパーソンらに語ってもらうイベントです。※EGM: Employee Generated Mediaの略で、社内SNS等、企業の社員自らの情報発信により生成されるメディアの総称。 また、今回はただ講演やパネルディスカッションを聴くだけでなく、参加者がワールドカフェ形式で「公私混合」についての対話を体験してもらうことで、各人なりの「新しいワークスタイル」や仕事の進め方、課題解決の方法などについて考えを深める場にもしていきます。 さらに、「公私混合時代における貢献力の経営」というテーマで、NTTデータ社長の山下さんに講演して頂く予定です。実はこの企画、もともとは月1回、各企業持ち回りで勉強会を開催しているEGMフォーラムの中で「公私混合」や「フューチャーセンター」について取り上げた際にメンバーで議論が盛り上がったのを受けて、「これはクローズドな勉強会だけで議論するのはもったいないからオープンなイベントでより多くの人達と一緒に考えよう!」とひらめいて企画したもの。その勢いで、社長に社内SNS経由で講演依頼の打診をしたところ快諾頂けたのでした。 第一部の後は、同じ会場で参加者のみなさん同士が出会い、交流を深めてもらえるように懇親会も企画しています。ここまで読んで頂いて、何かしら気になるキーワードがあった方はぜひお気軽にご参加ください!きっと何かしらのヒントや気づきが得られるイベントになると思いますよ。 ■イベント詳細&申込はこちら(先着100名限定、満員御礼!) ■テーマ EGM × フューチャーセンター ~ 公私混合時代の新しいワークスタイル ~ ■プログラム(案) 14:30 開場(受付開始) 15:00 開会宣言 総合司会:戸取智子 15:05 ミニプレゼン 『EGM×フューチャーセンター×公私混合』 福岡秀幸 15:15 ミニワールドカフェ 『公私混合』 モデレータ:田口真司 16:00 基調講演『脳業社会の働き方 ~貢献力と公私混合~』 株式会社NTTデータ 代表取締役社長 山下徹 17:00 ミニプレゼン 『フューチャーセンター: 未来のステークホルダーとの創発場』 野村恭彦 17:10 パネル討論 『フューチャーセンターって?』 モデレータ:竹倉憲也 パネリスト:野村恭彦、岩井秀樹、伊原木正裕、櫻井亮、八田光啓 18:30 リアル・ネットワーキング (懇親会) 20:00 懇親会終了 20:30 撤収完了 ●今は何位かな? ここ数年間、本業の傍らで社内SNSを立ち上げて運営するという活動をやってきました。この活動がきっかけで、最近、社外の様々な方々と交流する機会が増えてきました。そんな中で、「なぜ社内SNSが必要なのか」から始まり、「企業という枠を超えたコミュニケーションの可能性」とか、「プロボノとワーク・ライフ・インテグレーション」といったようなテーマについて折に触れて考えます。ここらで、ちょっと頭の整理を兼ねて、ここ数年の活動を振り返ってみようと思います。(社内SNSを通じた社風改革活動については、『あなたの中の「変える」チカラ』にも詳しく書かれています。)NTTデータの社内SNS(Nexti)のゴールは明確で、グループビジョンで定めた「セクショナリズムを排し、仲間の知恵と力を合わせます」を実現するためのツールの1つという位置づけでスタートしました。ここでいう「セクショナリズム」とは、単なる組織間の壁にとどまらず、本社とグループ会社あるいはグループ会社間の壁、そしてverticalな壁、つまり役職間の壁や世代の壁、さらには国籍や性別、生え抜き社員と中途採用社員等、実は社内には様々なセクショナリズムがあり、それらが「仲間の知恵と力を合わせる」ことを阻害している、という問題意識からスタートしています。 したがって、この社内SNSでは社内システムには必須と思われている「役職」という項目をあえてなくしていたり、社員同士が繋がりやすくするための改善がされ続けています。ただし、重要なのは機能ではなく、その場の雰囲気づくり。「ネット上のタバコ部屋」のような敷居の低い場所にするためにサイトのデザインや言葉づかいに一貫性のある「ゆるさ」を徹底しています。でも、こうしたシステム面の工夫は賑わう場づくりの必要条件でしかなく、最も重要なのは「経営のコミット」をどこまで得られるか、だと思います。 こうしたソーシャルな仕組みを当たり前インフラとして企業内で浸透させようとする場合、このツールを使うのは社員一人ひとりの選択。しょせんはサラリーマンの集合体である企業内では、社員は上司をよく見ています。部長が「こんな遊びをやってる暇があったら仕事しろ」と一言いった瞬間、その職場では誰も使わなくなるでしょう。社長がいくら「これからの時代はオープンなコラボレーションが必要だ」と言っていても、自分が全く社内SNSを使っていなければ社員は安心してアクセスできないでしょう。 草の根的なボトムアップ活動としてスタートしたとしても、社長の鶴の一声で導入検討を開始したとしても、運営スタッフが理解するべきスタンスは、「社内SNSを根付かせること=社風の改革活動である」ということ。ここで重要なことが3つ。まず、改革には抵抗がつきものであり、もしスムーズに展開できたのだとしたら、それは改革とは呼べない、ということ。そして、社風の改革には時間がかかるということ。最後に、社風の改革は一人では何もできないということ。 いかにチームとして問題意識と目指すべき方向を共有して、モチベーションを保って活動を継続していくか。まず大事なことは、チームのミッションステートメントをきちんと言語化し、メンバーそれぞれが持っている想いを文章にして共有すること。そして、チームの世代交代を実現すること。メンバーの想いやスキルを属人化させずに、毎年、新たな仲間をチームのメンバーとして迎えて想いやスキルを伝承していくこと。こうした地道な取り組みをとにかく続けること。 ただでさえ本業で忙しいのに、その傍らでこんな活動、やってられる訳がないと思う人もいるかもしれません。確かに「仕事として」本業とセットでこうした改革活動にコミットするのは困難でしょう。でも、あくまで社内クラブ活動的なノリで仲間と楽しみながらやっていければ何とかなるかもしれません。大事なことは、「楽しむ」こと。やらされ感で仕事として取り組んでも結果は見えています。参加しているメンバーがそれぞれ自分が楽しいと思えるところで、無理のない範囲で自分の時間を提供し合うことで活動は継続できます。 有限な時間というリソースをどう配分するか。会社で言われた仕事をちゃんとやるのは当たり前。でも、多くの人はそれだけでは楽しくないし、本業を通じて出会うことができる人たちは似たりよったりで、これでは成長は限定的でしょう。そんな時、自分とは違った価値観やスキル、世界で活躍している人たちとの交流を広げていくことで、ちょっとした一言から自分の本業にも適用できるような気づきを得られたり、いつもとは違った視点で考えることで頭の体操になったり。何よりも、成果を求められない「安全な場所」に身を置くことで、仕事から離れてリラックスできますし、楽しいひと時を過ごすことができます。 外に出て、社会を見て、人と話し、発想していくこと。結果的に、こうした活動を通じて得られた出会いや気づき、自信やリラクゼーションは本業にもプラスの影響を及ぼします。忙しい時こそ、意図的にこうした時間を作ることで長い目で見れば大きな自己投資となり、自分自身の成長に繋がっていきます。ただし、ここで1つ忘れてはならないのが「社外に引きこもらない」ということ。会社に属して給料をもらっている以上は、まず与えられた仕事できちんと成果を出すことが大前提。会社の仕事がつまらないからと言って社外の活動にばかり精を出しているのは論外です。また、社外で得た経験や知見を社内に持ち帰って職場にフィードバックすることも重要であり、そのための1つのツールとして、社内SNSはとても有効だと思います。 会社では仕事は選べません。職場で与えられたミッションをただこなしているだけでは自分が本来持っているスキルや想いを発揮し切れないのが普通でしょう。そんな時は、ちょっとだけでいいので今いる職場から一歩抜け出して、社内外で面白そうな活動に首を突っ込んでみましょう。それは何も勉強会のような真面目なものに限らず、趣味でもいいし地域のイベントでもいいでしょう。その先ではきっと素敵な出会いが待っていて、自分の力が誰かの役に立てることがもっと容易に実感できる場所があります。そして、何よりもそうした活動に没頭していると、ある日、気がついたら自分がぐっと成長していることに気づくのです。 ●今は何位かな? EGMフォーラム主催のイベント、EGMサミット2011 Summerが8/24(水)15:00からニコタマで開催されます。今回のテーマは、【ソーシャルメディアが紡ぐ社会の絆、組織の絆】ということで、各社にてソーシャルメディアの活用を推進しているメンバーがオープンなディスカッションを実施する予定。参加無料ですので、興味のある方はぜひお越しください!僕もパネラーとして登壇予定です。イベント後は、懇親会もありますのでそちらもぜひどうぞ。イベント詳細や参加申込はこちらから。 Employee Generated Media(EGM)とスマートシティにまつわる様々な話題を取り上げて公開討論を行うイベントです。EGMフォーラムのメンバーを中心に、ゲストと参加者の皆さんを交えて熱いディスカッションを繰りひろげます。2011年8月24日(水)の15:00から二子玉川で開催いたします。 ●今は何位かな? ここ数年間ほど、本業とは全く関係ないのですが、個人的な問題意識に基づいて、企業内のセクショナリズム打破、風通しの良い社風づくりを目指して社内外で活動しています。これまでのアプローチは、主に社内SNSというツールを用いた社内、グループ会社内をスコープとした改革運動でした。5年前の春、たった1人のユーザーからの招待制で始めた社内SNS(Nexti)は、今や12,000人を超える規模に成長しました。また、その内訳も2年前からはグループ会社にも順次オープンにしていくことで現在は10数社から3,000名ほどのグループ社員が加わり、よりダイバーシティ豊かなコミュニティとして成長中です。 こうした活動は、会社の文化として根付くようになるまで地道にとにかく継続することが重要。今やソーシャルメディアは、日常生活で友人らとゆるく繋がるためのツールとして定着し始めており、「第一印象を決定づける最初の出会いは、ソーシャルメディア上で起こる時代」になりつつあります。 しかし、ここで2つの新たな課題に気づきます。1つは、ソーシャルメディアは人と人とを繋ぐ「きっかけづくり」のツールとして非常に重要である反面、しょせんツールに過ぎない、つまり本当の深い人間関係やイノベーションは人と人とがリアルに出会い、対話し、時にぶつかることを経て、はじめて構築されていくということ。 そして、2つめは、企業におけるイノベーションを考えたとき、社内やグループ内に閉じた活動だけではしょせん似た者どうしの集合体でしかなく、こうした狭い範疇でいくら議論を深めても出てくる答えの革新性には限りがあるということ。換言すれば、生い立ちや問題意識、持っている技術、顧客、マーケット等が全く異なる他社の人々、あるいは企業の枠を超えて行政や大学、研究機関、ひいては地域の人々といった様々な「未来のステークホルダー」を巻き込んだ対話の場があれば、そこに様々な問題や課題を持ち寄ることで今までの発想の枠を超えた新しい価値が創造できるのではないか、という期待とも言えます。 こうした2つの課題に対する1つのアプローチとして僕が注目しているのがフューチャーセンターです。フューチャーセンターは欧州発祥の施設で、「中長期的な課題解決を目指し、幅広く関係者が集まって対話する創造的な協業の場」を指します。具体的には、多摩大学大学院教授の紺野さんの記事が参考になります。これからの時代、新しい価値を社会に向けて発信・提供していくための仕掛けとして、このフューチャーセンターを自社にも作りたい、という想いで、いま仲間と動き出したところです。 そんな中、仲間に誘われて参加したのが「企業間フューチャーセンター」というイベント。2ヶ月に1回活動しているとのことで、僕は第5回に参加しました。平日昼間のイベントにも関わらず、10数社から20名を超える参加者が集まりました。この会は、こんな問題意識をベースに活動しています。 企業人であり組織人である人々にとって、毎日が有意義でイノベーティブな会社生活を送ることは、本人にとっても社会全体にとっても重要である。現在の日本社会においては長引く「不況」の下、チャレンジ精神が失われつつある。20 世紀においては、社会全体が右肩上がりであり、社会に身を委ねることによって各人も成長することができたが、失われた10 年、20 年といわれる現代においては、自らが押し進む力を持つことが求められている。 この日、午前中は、あるテーマについて数名で対話することを繰り返すワールドカフェ形式で、「社会にとっての企業とは?」、「働く人にとっての企業とは?」、「企業にダイアログは必要か?」といったテーマについて様々な参加者の方々と一緒に考えてみました。 午後は、「理想の働きかた」というテーマでディスカッション。ここで使ったのは、イメージコラージュというユニークな手法でした。7,8人でチームを作り、膨大な図柄の中からテーマに関連して自分が気になったイメージを幾つかピックアップします。そして、自分が選んだイメージについて、なぜそれを選んだかを話し合いながら、似たようなイメージをグルーピングして、シーンやストーリーを組み立てていきます。 ![]() ![]() 仕事といえば言語によるコミュニケーションが当たり前で、ファクトとロジックを積み上げて左脳をフル回転するのがいつものスタイルですが、イメージコラージュではまずイメージありきで右脳の出番。当然ながら人によって全く違った感性でイメージを選んできたり、同じような図柄でも人によって捉え方はまちまちだったり。最後は、模造紙に選んできたイメージを貼り付けて、言語で補足して完成! ![]() たった一度会っただけでも一日一緒にワークすると昔からの知り合いのような親近感がわいてくるのが不思議です。こうやって志を共有できる社外の仲間を少しずつ増やしていきながら交流していくのは楽しく、刺激的な時間で、日常の本業からは得られない気づきや出会いに溢れています。興味のある方はぜひご一緒しましょう! ●今は何位かな? < 前のページ次のページ >
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