とにかく予習が大変だったコックラムも今日が最終日。今日は日本でも人気のブランド、
Oakleyが1995年にIPO(株式公開)した際のケース。ケースといっても、いわゆるケース(読み物)がある訳ではなく、Oakleyのパブリックデータがそのまま渡され、分析するというスタイル。ケースは1つだけとはいえ、まずはその量に圧倒されます。
1. Prospectus(新規株式公開におけるいわゆる目論見書です) 63ページ
2. Annual Report 40ページ
3. 10-K(SECに毎年提出する必要がある公式レポート。2の元ネタ) 42ページ
4. Proxy statement(株主に送られてくる株主総会の議題一覧) 22ページ
これに加えて、Reading assignmentが4つ。
授業では、まずIPOの理由についての議論。既存株主からすればIPOで幾らかの株を市場に放出することで利益を得るという最もな理由があるほか、企業としては新たな設備投資の資金調達や負債の返済等も理由になります。また、公開によって株主構成を幅広くする効果(diversification)も挙げられます。
そのほか、IPOを引き受けるInvestment bankがspreadで儲ける仕掛けや、IPO直後の株価が急騰・急落するのを防ぐための仕組み(green shoe)等について、実際のprospectusを1ページずつ検証しながら学びました。
授業には実際にメリルリンチでこのIPO案件を手がけたというディレクターがゲストスピーカーとして来て、補足の説明をしたり学生の質問に応えたりしました。このあたりはコックラムならではの醍醐味でしょう。

終わってみればあっという間の10セッションでした。当初はついていけるか不安でしたが、授業がオーガナイズされているのでしっかり予習しておけばコールドコールも何とかなることがわかり、また基本的に温厚でジョークが好きなコックラムのパーソナリティにも助けられて、とても楽しく、また実りの多い授業でした。
コックラムは高齢にもかかわらず、10年以上に亘って本コースを毎年、1時からと4時からの2セッション×秋学期と冬学期の計4セッション教えているという、そのバイタイリティには感服します。しかも、給料は全額アンダーソンに寄付し、純粋に「将来の起業家を育てたい」という思いからこのコースを教えているとのこと。素晴らしい!