一昨日に発生した東北関東大震災についてはまだ被害の全貌も不明である一方、福島の原子力発電所での事故対処状況は刻々と推移しており、また気象庁の会見ではマグニチュード7以上の余震が起こる確率について「3月13日10時から3日間以内は70%、16日10時から3日間以内は50%」との情報もあります。予断を許さない状況が続いている中で、従来メディアとは違ったTwitterやfacebookといったソーシャルメディアの力を強く感じています。
地震があった金曜の晩は品川のオフィスに宿泊しました。
社内SNSは普段であれば平日で最も書き込みが少ない金曜夜でしたが、地震直後から各拠点から状況を知らせる日記が続きました。僕と同様に帰宅できなかった社員も多かったようで、多くの日記やコメントを通じて安心感を共有できたように思います。この辺は落ち着いたら別の機会に整理しておこうと思います。
地震後は電話が繋がらず、携帯メールも遅延するなかで、なかなか家族の安否も確認できず心配でしたが、夜にようやく電話で話すことができました。妻は金曜は都心のオフィスで勤務予定でしたが、この日はたまたま自宅近くのオフィスで勤務していたため、地震後にすぐに保育園で4歳の娘をピックアップし、その足で小学校の体育館に避難していた小4息子も迎えに行けたとのこと。もし、いつもどおり都心オフィスにいたら電車網が全滅だったので子供たちが孤立していたところでした。
その後、すぐにスーパーで水と食料、乾電池を買って帰宅。スーパーは長い行列で、見る見る間にこうした生活必需品は売り切れていったそう。ようやく夕方に自宅に帰ると、電気と水道はストップ。マンションの災害用水道で分けてもらった水と風呂の残り湯でトイレを動かし、夜はろうそくと懐中電灯で食事、災害用の手回し発電ラジオと携帯のワンセグで情報収集していたとか。ガスは使えたのが救いだったそうです。子供2人を抱えて大変だったと思いますが、妻の初動の速さと確実な対応ぶりを聞き、ひと安心&感謝。
現時点での身近な教訓は以下の通り。
1. いざという時の徒歩帰宅ルートの確認
・
27km歩いて帰宅したという友人のレポートが参考になります。
2. 家族との連絡手段の確保
・電話よりIP網の方が災害に強い。TwitterやSkype等、家族との連絡手段を複数共有しておくべし。
3. 自宅の耐震、防災グッズの準備
・大きな食器棚や本棚には制震マットや突っ張り棒をしておいたので全く問題なしでした。
・一方、懐中電灯は暗くて夜の明かりに困ったそう。早速、LED照明とエネループを買い足しました。
また、既存マスメディアについては民放と比べてNHKニュースの安定感を再確認した一方で、今回はマスメディアにはないソーシャルメディアの特徴が際立っています。
1. 情報の即時性とソースの幅広さ
・日本のマスメディアでは報道されていない情報もTwitter等には多数あり。
・Twitter等は速報性と多様性に優れているものの、内容は玉石混合なので取捨選択は自己判断。
例)
M8前後の宮城県沖地震は予見されていた(仙台管区気象台)
地震の2日前に大地震を警告(2ch)
新浦安の液状化現象の様子(友人のfacebook)
2. 前向きな善意の連鎖
・facebookではアメリカ、中国、台湾、フィリピン、ロシア、ドイツ、フランス、スペイン、メキシコ等、
世界中の友人から心温まるメッセージを頂いた。
・誰をフォローするかにもよるが、Twitterでも全般的に前向きで善意にあふれた言葉や情報が流れ続けている。
例)
地震発生後、Twitterで投稿された心に残るつぶやき
節電ポスター
海外メディアの反応
世界から届いた日本への祈り
ブータン王による祈りのセレモニー
台湾からのメッセージ(下の動画)
3. ウェブとの親和性
・グーグルが直ちに立ち上げた安否確認サイトや各種オンライン寄付サイト等にリンクで直結。
例)
Person Finder(消息情報)
東北地方太平洋沖地震にWeb/携帯から募金する方法まとめ
亡くなった方々に哀悼の意を捧げるとともに、まだ沢山の人が助けを待っているという現実に対して、自分を含めて一人ひとりができることを考えて実践することで少しでも事態が良い方向に向かっていくことを祈るばかりです。
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