木曜日、もう一つの授業は
サプライチェーンマネジメントです。夜の7~10時という持久戦です。何でこんな遅い時間まで授業が組まれているのかというと、アンダーソンにはいわゆるMBA(通常、仕事をやめて学生になるのでFull-time MBAとも呼ばれます)に加えて、
FEMBA(Fully Employed MBA:フェンバと発音)と呼ばれる、普段の仕事をしながら夜や週末に授業に出て3年程度かけてMBAを取得するというプログラムがあり、このクラスはそのFEMBAを主に対象としているクラスだからです。
2回目の今日は、ケース3本の予習に加えて、軽めのライティングアサイメント2本+計算問題1問からなる宿題、そして授業中に15分の小テスト(ペアで協力して解き、同じ成績がつくというユニークな形式)、と相変わらずのテンコ盛りでした。今日のテーマは大きく2つ、1つはサプライチェーンの最適化戦略、もう1つはインターネットがサプライチェーンマネジメントに与える影響についてでした。
前者では、工場・集配送センター(distribution center)・顧客からなるサプライチェーンにおいて、全体のSCMコストを最小化するためには集配送センターをどこにいくつ設置するべきか?、どんな製品をどの工場でどれだけ生産してどんなルートで顧客に届けるのが最も効果的か?、といった経営課題に対する考え方を議論しました。
面白かったのは、
Geoffrion教授が自ら起業して経営している会社(Insight, Inc.)が開発・販売している
ソフトウェア(SCM経営意思決定支援ソフト)を使って、実際に彼が書いたケーススタディの問題を数量的シミュレーションで最適解を求める、というデモンストレーション。(余談ですが、アンダーソンには彼のように実際に起業して会社を経営しながら教鞭を取っている教授が沢山います。ビジネスを教える訳ですからこうしたバックグラウンドがある教授の話には説得力があります。)
こうしたソフトを使うことにより、例えば、複数の工場の位置と複数の市場における需要を所与のものとし、想像しうる様々な変数(生産コスト、工場や集配送センターの固定費・変動費・ロケーション、配送コスト、各地域の商品ごとの需要等)をインプットとして、どこにどれだけの集配送センターを設置するべきかをシミュレーションし、その結果をグラフィカルに出力することができます。
しかも、クールだったのは、教室のプロジェクターに接続されている彼のノートPCにはソフトがインストールされておらず、彼の研究室に置かれたPCにインストールされているソフトに対してWindowsのRemote Desktop Featureを使ってリモートアクセスすることで、このデモをやってみせたところ(相当に巨大でマシンパワーを要するソフトだそうです)。
最悪の時間帯(よりによって木曜日の7-10時!)、そして想像以上にワークロードの多い授業ですが、なかなかテイクアウェイも多く、楽しくてためになる授業になりそうです。