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マイクロソフトの日本法人の元社長、成毛さんの「日本人の9割に英語はいらない 英語業界のカモになるな!」を読みました。本書の主張は大きく3つ。 まず、世の中では「英語くらいできないとこれからの時代は生き残れない」といった論調が幅をきかせているものの、実際に本当に英語が必要な日本人はせいぜい1割程度、という点。そして、2点目は、英語なんて単なるツールであって必要に迫られれば何とか身に付くもの、ということ。3点目は、英語を勉強する時間があったら教養を身につけるための勉強、読書をしよう、という主張。 1点目と2点目の主張については、以下の記述がわかりやすい例となっています。 p.75 私の娘は、現在日本の総合商社で働いている。(中略)入社してから3年を過ぎた今でもなお、娘は英語ができなくて相当困っているらしい。穀物のトレーディングを担当しているのだが、海外の支店からかかってくる電話も、穀物を輸送する船との通信もすべて英語である。 本書では具体的な前提を置いたうえで、日本人で実際に英語が必要となる人は多く見積もっても1割程度、という彼の主張の根拠がロジカルに示されています。確かにそうなんだろうと思います。僕の勤務している企業は、連結ベースでは全世界で6万人近くの社員がいるのですが、その半数近くは既に日本以外で働く外国人です。 しかし、売上の大半は国内に依存しており、また競合する外資系企業にとっては「日本語」や「日本企業の文化」が高い参入障壁になっているため、日本人社員の多くは国内マーケット向けに日本の中で日本人の顧客を相手に日本語でビジネスをする必要があり、またそうしたニーズがあります。したがって、社内で実際に英語を使って仕事をする必要がある日本人社員は1割どころか5%未満というのが実態でしょう。 そんな中でも、英語を仕事で使う必要がある職場に配属される社員もほんのひと握りではありますが存在しているのも事実。ただ、それまでに英語が得意でなかったとしても使う機会がなかったのだから当然であり、逆に日々仕事で使わないといけないような状況に置かれれば好き嫌いを言っている余裕もなく必死になっているうちに少しずつ自然に身についてしまうことでしょう。 p.77 娘の場合、留学などをするより、穀物のトレーディングやディーリングを覚えるほうが、仕事では確実に役立つ。穀物のトレーディングをする人間は日本に数百人しかいないが、英語を話せる人間は山ほどいる。どちらが自分にとっての付加価値になるのか、考えてみるまでもないだろう。 これもまた事実でしょう。いつ役に立つかわからない英語の勉強よりはまず目の前の仕事に役立つスキルを身につけることの方が優先度は高い。ただし、これはプロフェッショナルとして何らかの分野で仕事をするうえでは至極当たり前のこと。社内、そして同じ業界において自分ならではのユニークな付加価値を出すにあたっては、本業の中でスキルを磨くのは当然として、そこから頭ひとつ突出するためには少なくとも最低もう1つ何か自分ならではの軸が必要になります。 問題はそれが「英語」というスキルなのか?という点。前述したとおり、例えば僕の勤務先では現時点で業務に英語が必要な社員は5%に満たない一方で、英語が求められる仕事に対する需要は今後ますます増えていくのは明らかです。もちろん、増えるといっても全体からすればごく一部ですが、大前提としてある分野でのプロフェッショナルとしての専門スキルを身につけている社員が「頭ひとつ突出する」ための新たな軸として英語力があると一気に仕事の幅が広がるのも事実です。 先の例にあったような成毛さんの娘さんのように総合商社や既にかねてよりグローバル展開しているメーカー等では社内に英語ができる人材は数多くいるので、「英語力」が差別化のスキルにはならないでしょう。でも、例えば僕の勤務先のようにここ数年で急速にグローバル展開に舵を切った会社ではそもそも社内に英語ができる人材が非常に限られているため、専門スキル+英語ができる人材はグローバル関連の新規プロジェクトに参画できるチャンスが加わり、成長できるポテンシャルもぐんと高まります。 いま自分が置かれている状況を踏まえて、今後どんなキャリアを目指したいか?そのうえで、英語というスキルを磨くことが本当に自分にとって差別化要素になるのか?を冷静に見極めることが重要です。 そして、本書の主張の大半を占めるのが教養を身につけることの大切さ。日本で仕事をしている分では考える必要がないのですが、海外に出たとたんに否が応でも自分のアイデンティティとしての「日本人」について意識させられます。相手からすれば見ず知らずの外国人な訳で、まず最初に僕らは相手から「日本人」として認識されます。ある意味、誰もが日本代表という意識が求められるのです。 そのとき、例えば政治、経済、文化、歴史といった様々な切り口で質問されたり、情報発信する必要にさらされますが、これは最低限の英語力はもちろんのこと、更にその人の教養が試される訳です。 p.121 日本の古典から学べるのは日本人独特の感性であり、思想である。「もののあはれ」「詫び寂」などは英訳できないし、外国人に理解してもらうのは難しい概念である。そして外国人が憧れるのは、日本人のそのような繊細な感性なのである。 問題は、日本の今の教育では本来楽しいはずの学びが単なる暗記競争になってしまっていて、学校は学問を通じてこうした教養を身につける場になっていないこと。 p.98 学問と聞くと、それだけで拒否反応を示す人もいそうだが、それは私たちが学生時代に本当の学問に出逢わなかったからである。学問とは学び問うこと。ただ暗記するだけの授業は学問ではないし、テストで1番をとるための授業も学問ではない。 やはり日本の教育のあり方に起因する課題は根深いと感じます。最後に、そうは言ってもやはり今の自分には英語力が不可欠だと感じている人に向けて成毛さんはこう言います。 p.202 語学の場合、実際に使ってみて恥をかくことで上達するような部分がある。現地でなら、自分は外国人なのだと開き直って話してみよう。話が通じなくても落ち込む必要はない。日本人同士でも100%意思を伝え合うことなど不可能に近い。コミュニケーションとは互いに分かり合うところから始めるのではなく、分かり合えないからコミュニケーションをとるのである。 まったく同感。特に英語が母国語の相手だと怯んでしまいがちですが、こっちは相手に合わせてあえて不自由な英語で話している訳ですから堂々と胸を張って話すことが重要です。僕も未だに英語力不足で考えていることが十分に伝えきれず悔しい思いをすることが多々ありますが、下手でも何とかして相手に伝わるように四苦八苦しながら話すしかない。 ビジネスの現場で振り返っても自分しかいない場では恥ずかしいなんて言っている余裕はありません。そうした修羅場で開き直って必死でコミュニケーションする経験を積み重ねることで、少しずつ本当の使える英語力が身についていくものです。グローバルでの市場開拓ミッションを本業とする以上、英語からは逃げられない環境の中で僕の試練の日々はまだまだ続きます。
by takekurakenya
| 2012-05-12 21:26
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