今日のサプライチェーンマネジメントはNestleから来たゲストスピーカーの話が面白かったです。興味深かったのは、case fill rateとstock-outの関連について。
case fill rateとは「顧客から受けたオーダー量に対して実際に工場から顧客に出荷されたケース量の%」、stock-outとは「需要に応えるのに必要な在庫がない状態」のこと。
LBS卒でNestle USAのDecision Support teamリーダーをしているAndrewによると、「99%のcase fill rateは、経験的にはno stock-outの確率が90-95%であるのに等しい」そう。換言すると、「顧客から受けたオーダーの99%をきちんと納品した場合に顧客側において欠品しない(需要<在庫)可能性は90-95%程度である」ということ。
では、この欠品しない可能性を99%までに高めるにはcase fill rateはどれくらいになるか?経験的には、99%を99.985%にする必要があるとか。供給側からすれば何だか同じようにも感じますが、顧客側では
safety stock(入荷遅れや突発的な需要の増加に対応するためにバッファーとして通常よりも多めに入荷しておく在庫)を約2倍にまで高める必要があるそうです。
欠品がなければ本来得られたであろう利益の損失と、その欠品を防ぐために多めに在庫を保有するのにかかるコスト(仕入れコスト、保管コスト、時間の経過により売れなくなるリスク等)とを天秤にかけて最もリーズナブルな仕入れ量を決める、というのはまさに統計学の世界です。
統計学というと何となく机上の空論というイメージがあり、法学部政治学科出身の僕としては数式を見てもいまいちピンと来ないのですが、SCMの分野では統計学が実際のビジネスに直結して大いに役立っているんだなぁと感心しました。