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「ふしぎなキリスト教」(橋爪大三郎×大澤真幸)を読了。知っているようでほとんど良く知らなかったキリスト教ですが、近代の西洋的な価値観の根底に流れているキリスト教的な価値観を理解することがグローバライゼーションの理解に欠かせない、という問題意識から手にした本です。 キリスト教について何の基礎知識がなくてもわかるように、キリスト教初心者を前提にして、大澤さんが読者の目線でシンプルかつ本質を突くような質問を次々に繰り出します。そして、それを橋爪さんがクリアでわかりやすく解説してくれています。対談を本にまとめたものなので、読みやすいのも特徴。学術的には事実誤認や強引な理論展開等も指摘されているようですが、とにかく面白い! 例えば、以下のような質問。あなたは答えられますか? ・ユダヤ教とキリスト教はどこが違うのか ・なぜ、安全を保障してくれない神を信じ続けるのか ・全知全能の神がつくった世界に、なぜ悪があるのか ・イエスは神なのか、人なのか ・イエスは自分が復活することを知っていたか p.276 社会が近代化できるかどうかの大きなカギは、自由に新しい法律をつくれるか、です。(中略) キリスト教が他の一神教と大きく異なることの1つに、律法がないことが挙げられるそうです。神様の言葉による法がないという特徴ゆえに、キリスト教では比較的柔軟に世の中の変化に対応してくることができたとも言えると思います。例えば、ユダヤ教やイスラム教では禁じられている「貸金に対する金利」という考え方は資本主義社会では基本的な仕組みですが、キリスト教では貨幣経済の進展と合わせて教義に反しない解釈がなされてきたとのこと。 p.280 キリスト教神学によれば、法は、神の法/自然の法/国王の法(人間のつくった法、制定法のこと)と、階層構造になっている。神の法とは、神が宇宙をつくった設計図のことです。これは、神の言葉は神の書物に書いてあり、人間は目にできないし、理解することもできない。ただし、一部分であれば、人間も知ることができる。その一部分を、自然法といいます。自然法は、神の法のうち、人間の理性によって発見できる部分です。立法者は神で、人間はそれを発見するだけ。(中略) 資本主義経済との親和性に加えて、科学技術の進展についてもキリスト教が大きく関わっています。もとは神の意図を知りたいという欲求から始まった自然科学ですが、「自然は神の創造物であり神ではない」、「唯一、人間だけが理性を用いて自然を支配できる」という考え方につながっていくことに。このあたりの考え方は、万物に神々が宿ると考える日本の古くからの信仰心と根本的に異なっています。 アリストテレスはたしかに理性を使って、自然はこうなっていると書いたけれども、それは神の設計図どおりである証拠がない。それを、自分の理性を使って確かめてみましょう。そうしたら、コペルニクスになり、ケプラーになり、デカルトとになり、ニュートンになるでしょう。 人間が持つ理性を肯定することから進展した科学技術は、いつの間にかキリスト教的な価値観から離れてゆき、人間が理性的に理解できる科学こそが万能だという思想につながっていきます。これは、「科学的に証明されていないことは信じない」、「自分の目に見えないものは信じない」という唯物的な考え方を助長し、「科学技術教」ともいえる新しい宗教の教義となっているかのようです。一方で、僕はこんな考え方のほうが共感できます。 p.341 いわゆるグローバリゼーションというのは、ぼくらがここまで論じてきた「ふしぎなキリスト教」に由来する西洋文明が、それとは異なった宗教的な伝統を受け継ぐ文明や文化と、これまでになく深いレベルで交流したり、混じり合ったりするということです。 今までは科学技術と資本主義経済の進展をベースで支える形で世界をリードしてきたキリスト教的な価値観ですが、現代のように複雑化、深刻化する様々な課題に対しては、例えば「自然=人間に支配されるもの」という発想ひとつとっても、もはや対応できなくなってきているように感じます。 キリスト教とは無縁と思っている多くの日本人であっても欧米的な価値観が溢れる現代においては実はキリスト教的な考え方の影響を大きく受けていることに気づかされました。さて、それを踏まえて、これからの時代に生きる僕らに求められる価値観とは?
by takekurakenya
| 2012-07-16 23:06
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