春学期、3つめの授業は、
Rumelt教授の
General Managementに決定。Rumelt教授はUCバークレーで電気工学の学士・修士を取った後、HBSで博士号を取得、その後はNASAのジェット推進研究所でロケットサイエンティストとして活躍したというユニークなバックグランドを持っています。
彼が教えるもう一つの授業、
Technology Strategyとあわせて、アンダーソンでも人気が高いのがこの授業。ジェネラルマネージャーとして求められる資質、スキル、リーダーシップといったことについて考えながら、毎回ケースを通じてあるべき組織の姿や戦略、評価・報酬システム等を議論します。
2年間のMBAの集大成にふさわしく、ケースの議論ではHRMのみならず、戦略、マーケティング、会計、オペレーション・・・といった様々な側面からその会社・主人公が置かれている状況について分析・議論していきます。Rumelt教授はただでさえインパクトのある顔ですが、ノッてくると次第に声が大きくなり、身振り手振りはますます活発化し、教室内を歩き回ります。その迫力とメッセージに込められた思いの熱さでは間違いなくアンダーソンNo.1でしょう。
授業の形式もユニークで、3時間の授業のうち、ケース議論が約半分、残りの時間は毎回優れた経営者にスポットを当ててその経営者の哲学やリーダーシップスタイルについての議論(初回はSteve Jobs、2回目はAlfred Sloanでした)とスライドを用いたレクチャとなっています。
また、時折ちょっとしたショートムービーを見せたり、その場でケースの続きを配って読ませたり・・・と、飽きないように工夫されています。さすがUCLAで
Teaching Awardを受賞しただけのことはあります。
また、教授はかつてフランスのINSEADでも教えていたこともあり、その影響だと思いますが、授業で扱うケースがHBSだけでなくIMD(スイス)、IESE(スペイン)、INSEAD(フランス)、IVEY(カナダ)といった世界のトップスクールに亘っているのもユニークです。それだけ広くビジネススクールの教材を見て、優れたものをチョイスしているということでしょう。
ケースでは問題山積みの現場や生々しい人間関係等を扱ったリアリティの高いものが多いので、職場復帰に向けてこれほど最適な授業はないかもしれません。ジェネラルマネージャーのあるべき姿について、この2ヶ月間、じっくり考えてみたいと思います。