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元・東京大学医学部教授で内閣特別顧問の黒川清さんの「イノベーション思考法」を読みました。単なるイノベーション論にとどまらず、特に日本におけるイノベーションの難しさについて一歩引いた視点から日本の歴史、社会構造の分析を絡めつつ論じられているのが本書の醍醐味です。 また、最近、話題になっているノーベル物理学賞の南部陽一郎さん、化学賞の下村脩さんも日本の大学で博士号を取得した後は米国に渡って研究して今回の成果に繋がっていますし、たまたま先日に著書を読んだバイオテクノロジーの権威である村上和雄さんも米国での研究が大きな転機だったと述べています。 あまり知られていませんが、あの河合隼雄さんもフルブライト留学生としてUCLAでユングを学び、心理学への道を踏み出しています。 本書でも、イノベーションの本質は「出る杭」をつくり、容認する社会づくりであり、そのためには海外に出て勝負することが大切、と黒川さんは繰り返し述べています。そんな中で一番心に響いたのが以下の一節。 エベレストに登れとはいいません。いってみたらとんでもないところだから登らないという判断はあり得ます。しかし、そういう山を実際に見て、あそこに登った人たちがいる、登ろうとするなんてすごい人がいるもんだなと、感動することはできます。それで日本に帰ってきたら、富士山は確かに綺麗だが世界にはもっと高い山がある、このグローバルな時代に、東大教授、大会社の社長、役所のトップが、よく考えてみればそんなにたいしたものではないことも気がつくはずなのです。 僕もたったの2年間でしたが、日本を離れてアメリカで生活したことは間違いなく、今の自分の中で大きな軸となっています。UCLAでは慣れない言語、文化、環境のなか、世界中から集った300人のビジネスリーダ候補達と日々切磋琢磨することを通じて、1人の人間として自分の存在価値を見極め、高め、発信し、共有していくことが求められました。 そこでは、それまで当然のように身に纏っていた学歴や職歴、国籍といったものを客観的に振り返り、その意味をもう一度考え直すことでユニークな存在としての自分を見つめることからスタートしない限り、自分の立ち位置すら見失いかねない自由競争社会でした。オープンな場で、自分にしかない価値でクラスメートや教授の学びに貢献すること。そういう意識がないと、ビジネススクールでは評価されず卒業もできません。 そこで得られたものは様々でしたが、あえて一言で表現するならば、それまで自分がいかに狭い世界で生きていたのかを知り、世の中には様々な価値観があることを実感できたこと。日本に帰国する際は、「大抵のことは何とかなる」という根拠のない自信と、「世の中には自分よりも凄い奴は幾らでもいる」という確固たる謙虚な気持ちでいっぱいでした。この自信と謙虚さは、これからもずっと大事にしていきたい価値観です。 大学の学生が教授を目指すにしても、大学院に行き、ポスドク(博士研究員)になり、そして助手を五、六年して「教授になりたい」と思った途端に、人格が卑しくなってしまうのです。「タテ」社会では横に動ける可能性が少ないから無意識に、上にゴマをすり、へつらいはじめるのです。(p.211) これからの時代、いつまでも日本の会社や社会も従来の「タテ」社会では持ちません。「ヨコ」に動けるためには、無意識のうちに自分を取り巻いている色々な「カベ」の存在に気づき、「さらり」と乗り越える身のこなしが必要です。 サラリーマンとしては、職場にはびこる上下左右のセクショナリズム、その先にはグループ会社間のカベ、取引先やお客様とのカベ、業界のカベ、法規制のカベ、言語や文化のカベ…といった様々なカベが待っています。 頭で考えているとうんざりしてしまいますが、何かを達成するにはまず自分の役割を正しく理解し、正しいファクトとロジックを積み上げて1つずつ進んでいくほかない訳で、これは自分ならではの拠り所となる「こころざし」がどこまでブレないかの勝負。「何のために仕事をしているのか?」という素朴な問いに対する自分なりの答えを常に自問し続けること。
豊かになった社会では、内部破壊に向かう力を抑えようとしますから、これはある意味で仕方のないことですが、わたしはだからこそ、抵抗する人の重要性が増していると思います。(中略)時代を変えるのは、やはり時代の常識を破る人、つまり「出る杭」同士がぶつかる頻度を高めることが大切です。何度失敗しても挫けない人たちがいて、挫けずに頑張っているうちに、何かの拍子に大化けしてしまう。それこそがイノベーションを生み出す人たちです。(p.166) 本書を読みながら、"Be the change you want to create."というガンジーの言葉を思い出しながら、小さな成功に慢心せず、適度な自信と謙虚さのバランスを大切にしていきたい、という思いを新たにしました。
by takekurakenya
| 2008-10-19 23:00
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